11 「明日も愛してくれるかしら?」
Will you still love me tomorrow
Tonight you‘re mine completely
You give your love so sweetly
Tonight the light of love
is in your eyes
But will you love me tomorrow?
(今夜、あなたはカンペキに私のもの
あなたはとても優しく私を愛してくれる
今夜、あなたの目には愛の光がある
でも、明日もまだ愛してくれるかしら?)
Is this a lasting treasure?
Or just a moment‘s pleasure?
Can I believe the magic of your sighs?
Will you still love me tomorrow?
(これは永遠の宝?
それともほんのひと時のお楽しみ?
私、あなたの溜息の魔法を信じていいのかしら
あなたは明日もまだ私を愛しているかしら?)
Tonight with words unspoken
You say that I‘m the only one
But will my heart be broken
When the night meets the morning sun?
(今夜あなたは語られない言葉で
私をたった一人の恋人だと言っている
でも夜が朝日に会う時に
私の心が砕けるのじゃないかしら?)
I‘d like to know what your love
Is love I can be sure of
So tell me now,and I won‘t ask again
Will you still love me tomollow?
Will you still love me tomollow?
(私は知りたいの
あなたの愛が確かなものかどうかを
だから今話して
そうすれば二度と聞かない
明日もあなたは愛してくれるかしら?
明日もまだ私を愛してくれるかしら?)
ゲイリー・ゴフィン作詞、キャロル・キング作曲で、シレルズ(?)とかいう黒人娘のグループが1961年にヒットさせた後、1968年、1978年にも他の歌手でリバイバルヒットしているようだ。歌はそのシレルズのものが一番いい。まさしく、1960年代アメリカンポップスといった感じで、「内気なジョニー」とか、「ビー・マイ・ベイビー」などに近いイメージだ。キャロル・キング自身も歌っているが、彼女が歌うと1960年代ポップス風味がまったくなくなり、1970年代フォークソング風味になって、あまり楽しくない。
歌詞の内容は、モテ男に恋した若い娘の他愛ない思いではあるが、他愛ないからこそ、普遍性もあるのである。スタンダードナンバーの永遠性は、万人の心の奥底に流れる共通の感情に根ざしているためだろう。それには男女の区別は無い。若い娘の気持ちは、若い男の気持ちと共通だし、その記憶は年を取っても残るのである。
まあ、確かに、女からあまりしつこくこう聞かれたらうんざりする向きもあるだろうが、そこが女の可愛いところだと理解するべきだろう。それ以前に、女からこう言われる立場に、一度でも立ってみたいものである。