この気持ちは分かる。「ニューシネマパラダイス」に感ずる「インチキ名作」臭というのは、説明が難しいのだが、長い間映画を見てきた人間の多くが感じるのではないか。偽物のフェリーニという感じというか、たとえて言えば、あずまきよひこの「あずまんが大王」の後で、あらいけいいちの「日常」を見る気持ちのようなもの。作品の全体に漂う図々しい「盗作」感が耐え難いし、それが評価されていることも耐え難い。
なお、「もう一つ」はリュック・ベッソン作品らしいが、これもよく分かる。これは亜流というより「一流のふりをした二流」臭が凄い。フランス人特有の「根拠のない自信」も鼻に付く。


念のために言うが、「ニューシネマパラダイス」の映画音楽は、ここ３０年くらいの映画音楽の中のベスト１０に入る名曲で、その音楽のために、中身のスカスカなこの映画が名作の錯覚を与えている。






2016年06月03日21:00