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兵頭栄三(ピョートル、大杉栄)の「アナーキズム理論」を考えること。

1:政府は個人に対していかなる権利も持たない。徴税権も刑罰の権利も。
2:なぜなら、政府は個人との間にいかなる契約も結んでいないからである。
3:政府が個人に与えている恩恵も、一方的に押し付けただけで、恩に着る義理はない。
4:政府という「人格」は存在せず、顔の無い組織があるだけである。
5:政府が政府として存在する、いかなる権利も無い。
6:従って、政府の要求をすべて拒否する権利が個人にはある。
7:国土自体、政府のものではないから、反抗的人間を追放する権利も政府にはない。
8:そもそも、あらゆる土地の所有権を主張する権利はどの個人にもない。
9:あらゆる個人は自由であり、法律は個人を縛る権利は無い。
10:あらゆる個人は生来平等であり、上下関係は社会的に作られる。
11:その上下関係が人間を不幸な存在とする。
12:上下関係を社会全体に強制するのが「国家」である。
13:ゆえに国家は打倒されるべきである。

今作ってみたが、なかなか論破するのが難しそうであるwww

(反論)
1:その国家、あるいは政府の否定論は結局あらゆる組織を否定することになるだろう。
2:組織を持たない社会は存続できるはずがない。
3:個人対個人の欲望の衝突は法律無しに解決できないだろう。
4:国家とは政府が機能した状態の謂であり、政府が無い国家は存続できない。
5:なぜなら、他国の侵略に抵抗できないからである。
6:国家を守るには軍隊が必要であり、そこでは命令系統という上下関係が必須になる。
7:単なる農作業程度ですら、命令と服従の関係が無いと共同作業は不可能である。
8:よって、上下関係は社会の存続に不可欠である。
9:上下関係は必ずしも不幸の原因とは限らない。親子の関係もそれなしでは成立しない。
10:愛情だけで人間関係が成立するというのは人間の悪の面を無視している。
11:国家、あるいは政府とは社会全体の調節機関であり、保護機関である。
12:したがって、無政府主義とは人間の生命そのものの否定になる愚劣な思想である。


(参考)ロシア革命の先覚者

チェルヌイシェフスキーは、クリミア戦争後のロシア社会が初期資本主義経済の段階に突入したと喝破し、イギリスに代表される先進資本主義諸国が、資本家による労働者の残虐な収奪による悲惨な状況をロシアにおいて回避すべく、農村共同体(ミール)に着目した。このミールによって本来、経済史的に後進地域であるロシアは、西欧の先進国を反面教師とし、後進性を逆に優位たらしめるものと着目した。また、チェルヌイシェフスキーは単に資本主義に対して批判的な態度を取ったのではなく、特に産業革命と結合した社会における生産力の拡大を積極的に評価した。チェルヌイシェフスキーは、ロシアのスラブ派にあった単なるミールの理想視とも、西欧の状況に絶望してミールに期待したゲルツェンらとも異なり、西欧社会主義の最終的勝利とその準備段階として、長い年月の経過を予想していた。当初、マルクスは、チェルヌイシェフスキーに関心を示したとされるが、革命に関して両者には相違がある。

レーニンらを感動させた小説『何をなすべきか』(1863年)は、革命家に対して厳しい自己陶冶を説くとともに、協同社会の建設、男女の不平等と女性の社会的自立の問題を取り上げ、同時代に生きる急進的な文化人を強く引きつけて、後世、ロシア・東欧における女性解放フェミニズムを含む社会運動上、巨大な影響を及ぼすこととなった。だが一方では、反自由主義的思想などの面でもレーニンに影響を与えた(ドミトリー・ヴォルコゴーノフ「レーニンの秘密」)。





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