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「女か虎か」完全版

 

The Lady, or The Tiger ?  

                                   FRANK STOCKTON

 

In the very olden time there lived a half-barbaric king. He was a man of tremendous fancy, and, also, of an authority so irresistible that, at his will, he turned his varied fancies in fact. He was greatly given to meditating with himself ; and when he and himself agreed upon anything, the thing was done. So long as all things moved in their appointed course, he was smooth and gentle ; but if there was a little difficulty and something was not quite right, he was smoother and more gentle still, for nothing pleased him so much as to make the crooked straight, and crush down uneven places.

 

*さて、今日から「女か虎か」で翻訳練習をするが、私にとってはなかなか難しい文章だ。まず、1文1文が長すぎて、意味がつかみにくいし、どうやらひねくれたユーモアがこめられた文章のように思える。たとえば、この段落の最後の部分など。「命じた物事がうまくいっていると、この王様は上機嫌だが、あまりうまくいかないと」の後、不機嫌になるのかと思うと、「いっそう上機嫌になった」と来る。(私の誤読でなければだが)……やっかいな文章のようだが、まあ、難しいからこそ楽しいとでも思うことにしよう。

今回のシリーズでは、私の試訳も毎回付けることにする。原書には、まったく注が無いので、辞書を引いてもよく分からないところは、適当に訳するつもりである。

 

(注)

olden:古語・詩語で「昔の、古い」の意味     half-barbaric:半野蛮の

a man of tremendous fancy:巨大な空想力を持った男(ひどく夢想的な男)

meditating:もくろむ、企てる、熟考する、瞑想する    so long as:~である限り

smooth:穏やかな     crooked:ねじ曲がった 

(研究)

for nothing pleased him so much as to make the crooked straight, and crush down uneven places.

・全体の中心構造は「~ほど彼を楽しませるものはなかった(からである)」だろうが、「to make crooked straight」は、「曲がったものをまっすぐにすること」か。「and」以下も「彼を楽しませるもの」の追加分、ということだろうか。とすれば、この両者は似たような趣味嗜好を表すものだろうから、「and」以下は「高さの異なる場所を壊して平らにする」というようなことだろうか。つまり、ある種の人間にあるような、シンメトリカルな構造や均整への好みかと思われる。この王様には、偏執的な気質がありそうだ。

 

[試訳]

 

遠い遠い昔、ある半野蛮な王がいた。彼は巨大な夢想を持った男で、また誰も逆らえぬ権力者であったから、彼は自分が望むままにその様々な夢想を実現した。彼は自分自身の夢想の世界に耽り、彼が自分でよしと認めたことは何でも実行された。彼の命じたことが適切に行われれば、彼は穏やかで優しかった。しかし、仮にちょっとした困難や非常に不適切な物事があった場合でも、彼はいっそう穏やかで優しかった。というのは、曲がったものを真っ直ぐにし、不揃いのものを平らにすることくらい彼を楽しませるものは無かったからである。

 





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