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10 「この世の終わり」(「この世の果てまで」)

 

The end of the world

 

Why does the sun go on shining

Why does the sea rush to shore

Don‘t they know it’s the end of the world

‘Cause you don’t love me any more

(なぜ太陽は輝き続けるの? なぜ海は海岸に打ち寄せ続けるの?

彼らはこの世が終わったことを知らないの? 

なぜって、あなたははもう私を愛していないから)

 

Why do the birds go on singing

Why do the stars glow above

Don‘t they know it’s the end of the world

It ended when I lost your love

(なぜ鳥たちは歌い続けるの? なぜ星たちは光り続けるの?

彼らはこの世が終わったことを知らないの?

私があなたの愛を失った時に、世界は終わったの)

 

I wake up in the morning and I wonder

Why everything‘s the same as it was

I can‘t understand,no,I can’t understand

How life goes on the way it does

(朝目ざめて、私は不思議に思う

なぜすべてがもとのままなのかしら

私にはわからない、いいえ、私にはわからない

どうして生活がもとのままで動いていくのかが)

 

Why does my heart go on beating

Why do the eyes of mine cry

Don‘t they know it’s the end of the world

It ended when you said goodby

(なぜ私の心臓は動いているの? なぜ私の目は涙を流すの?

彼らはこの世が終わったことを知らないの?

あなたが私にさよならと言った時に、この世は終わったの)

 

 *リフレーン

 

 

スキーター・デイビスの「ディ・エンド・オブ・ザ・ワールド」である。もっとも、スキーター・デイビスは歌手なのか作った人なのかはわからない。確か、別の歌手(ブレンダ・リーだったと思う)でヒットしたような記憶がある。

恋歌というのは概して大袈裟なものだが、ここまで行くと、大袈裟というより、失恋の悲しみがまさに「この世の終わり」であることに納得してしまう。逆に言うと、ここまでの悲しみを感じない失恋など、恋の名に値しないという気がする。

訳の上では、いわゆる無生物主語の処理が困難な詩である。つまり、太陽や海や、鳥や星を「彼ら」と言うのは、日本語としてはまだまだ不自然ではあるが、そう言わないと訳せない内容なのである。まあ、この程度の不自然さは、許してもらいたい。

 

 





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9 「愛無き世界」

 

A world without love

 

Please lock me away

 and don‘t allow the day

Here inside where I hide

 with my lonliness 

I don‘t care what they say 

 I won‘t stay in a world without love

(僕を閉じ込めて

 あの日々を許さないで

この中に隠れて僕は孤独と共にいる

 彼らが何と言おうと気にしない

愛の無い世界には僕はもういられないんだ)

 

Birds sing out of tune

 and rainclouds hide the moon

I‘m okay,here I stay

 with my loneliness

I don‘t care what they say

 I won‘t stay in a world wuthout love

(鳥たちはさえずり

雲は月を隠す

僕は大丈夫

僕の孤独と共にいて

彼らが何と言っても気にしない

僕は愛の無い世界にはとどまらない)

 

So I wait and in a while

 I will see my true love smile

She may come Iknow not when

 When she does I‘ll know

So baby untill then

 Lock me away

And don‘t allow the day

 Here inside where I hide

With my Loneliness

 I don‘nt care what they say

I won‘t stay in a world without love

I don‘t care what they say

I won‘t stay in a world without love

(だから僕は待っている

僕の本当の恋人が微笑むのを

彼女は来る

いつかはわからないけど

その時には僕にもその時が来たとわかるんだ

だからその時まで僕を閉じ込めて

あの日々を許さないで

この中で僕は孤独と共に隠れて

彼らが何と言おうと気にしない

僕は愛の無い世界にはとどまらない

彼らが何と言おうと気にしない

僕は愛の無い世界にはとどまらない)

 

 

オタクか自閉症の世界を歌ったような歌である。ある意味では、未来の社会を予見していた歌でもある。青少年の心的世界には、多かれ少なかれ、このような唯心論的ユートピアがあるものだが、通常は、それが現実世界の圧力の前に敗れ去るものである。

 現実には「本当の恋人」があらわれる時などない。この本当の恋人とは、彼が幻想で生み出した恋人なのだから。だが、それならこの現実世界が幻想世界より意義があるかというと、それは断定はできない。我々の生は、我々が自分の脳に受け取ったものだとするなら、幻想は現実と等価なのである。

 訳の上で困ったのは「あの日々を許さないで」というフレーズだ。これは解釈ができない。「あの日々を認めないで」としてもいいが、あの日々とは何か。解釈無しにそのまま訳しておいたが、無理に解釈すれば、「あの日々」とは「彼」が悩み苦しんだ現実の日々である。彼はその日々を認めないことで、幻想の平安の世界へと旅立ったのである。

 作詞・作曲はジョン・レノンとポール・マッカートニーだが、歌ってヒットさせたのはピーターとゴードンという男性二人組のデュオである。

 










8 「マイ・ガール」

 

 My girl

 

I‘ve got sunshine on a cloudy day

When it‘s cold outside,

  I‘ve got the month of May

(曇った日にも、僕には太陽の光がある

外は寒くても、僕には五月の陽気がある)

 

Well,I guess you‘ll say

 What can make me feel that way?

(君は言いたいんだろう

いったい何が僕をそう感じさせるのかって)

 

My girl,(My girl,mygirl)

Talking about my girl

(僕の女の子、僕の女の子、僕の女の子

僕の女の子の話なのさ)

 

I‘ve got so much honey

The bees envy me

I‘ve got sweeter song

Than the birds in the tree

(僕には沢山の蜂蜜がある

蜜蜂も僕を羨むくらい

それに甘い唄も

木の上で歌う鳥たちの歌よりも甘い奴)

 

Well,I guess you‘ll say

What can make me feel that way

My girl(My girl,mygirl)

Talking about mygirl

(そうさ、君は聞きたいんだろう

いったい何が僕をそう思わせるのかって

それは僕の女の子、僕の女の子、僕の女の子

僕の女の子のためなのさ)

 

Ooooh,Hoooo、

Hey、hey,hey

 

I don‘t need no money

Fortune or fame

I‘ve got all the riches,baby

One man can clame

(僕はお金なんて少しもいらない

幸運も名声もいらない

僕にはあらゆる富があるから

一人の男が求められる限りの富が)

 

Well、I guess you‘ll say

What can make me feel this way

My girl(My girl,my girl)

Talking about my girl

(そうさ、君は言いたいんだろう

何でそんな風に考えられるんだって

それは、僕の女の子、僕の女の子、僕の女の子

僕の女の子のせいなのさ)

 

I‘ve got sunshine on cloudy day

With my girl

I‘ve got even month of May

With my girl

Tlking about,talking about,my girl

(僕は太陽を手に入れた

この曇った天気の日に

僕の女の子と

僕は五月の陽気まで手に入れた

僕の女の子と

話そう、話そう、僕の女の子のことを)

 

 

 能天気を絵に描いたような唄だが、アメリカンポップスの良さもそこにあるのである。同じフレーズが何度も繰り返されるので、読む方もうんざりかもしれないが、これに曲がついてテンプテーションズによって歌われると、実に気持ちがいいのである。

 訳の上では、実は、「Talking about my girl」をどう訳していいのか、分からない。「僕は自分のガールフレンドのことを話しているんだよ」くらいのものかと思うのだが、なかなか訳しづらいのである。まあ、適当に変化をつけて訳すことで誤魔化したが、もっといい訳し方があるかと思う。 

 









7 「マイ・ボニー」

 

My Bonnie

 

My Bonnie is over the ocean

My Bonnie is over the sea

My Bonnie is over the ocean

O bring back my Bonnie to me

(私のボニーは大洋の彼方

私のボニーは海の向こう

私のボニーは大洋の彼方

おお、私のボニーを返して)

 

   Bring back ,bring back

Bring back my Bonnie to me,to me

Bring back,bring back,

Bring back my Bonnie to me

(返して、返して、

私のボニーを私に、私に

返して、返して、

私のボニーを返して、私に)

 

Last night as I lay on my pillow

Last night as I lay on my bed

Last night as I lay on my pillow

I dreamed that my Bonny is dead

(昨夜、枕に頭をもたせている時に

昨夜、ベッドで横になっている時に

昨夜、枕に頭をもたせている時に

ボニーが死んだ夢を見た)

 

   リフレイン

 

Oh,blow,ye winds over the ocean

Oh,blow,ye winds over the sea

Oh,blow,ye winds over the ocean

And bring back my Bonnie to me

(風よ、大洋の上を吹いておくれ

風よ、海の上を吹いておくれ

風よ、大洋の上を吹いておくれ

そして、私のボニーを返しておくれ)

 

   リフレイン

 

 

 説明の必要も無い歌だが、イラク戦争などで息子を失った家族にとっては、胸に迫るものがある歌だろう。もともと反戦歌だったわけでもないだろうが、反戦歌として見ると、これ以上に効果的な歌も少ないと思う。単純な曲が、いっそう人の心を動かす。ママさんコーラスなどでぜひ取り上げて貰いたい歌である。ただし、ビートルズ調のロックで歌ったのでは、この歌詞の悲哀感が出ないので、普通のテンポで歌うのがいいだろう。

 









6 「雨の中の九月」

 

September in the rain 

 

The leaves of brown came tumbling down,

remember

In September in the rain

(茶色い木の葉は揺れながら落ちてきた

覚えているかい

あの九月の雨の中で)

 

The sun went out just like a dying ember

That September in the rain

(太陽は死んでいく熾のように消えていった

あの九月の雨の中で)

 

To every word of love I heard

 you whisper

The raindrops seemed to play a

 sweet refrain

(君のささやく一つ一つの愛の言葉ごとに

雨だれが優しいリフレーンを奏でているようだったね)

 

Though spring is here,

 to me it‘s still September

That September in the rain

(春は今ここにあるが

私にはまだ九月なのだ

あの九月、あの雨の中の……)

 

 

ガイ・ロンバードとかいう歌手の曲らしいが、ほかにも何人もの歌手が歌っている。あまり有名ではないスタンダードといったところか。しかし、誰の曲も今一つ感心できないのである。

実は、昔、ラジオから流れてくるこの曲を聞いて、そのノスタルジックな調子にすっかりいかれたのだが、その曲を歌った歌手が誰かいまだに分からないのである。ユー・チューブでこの曲を検索すると、ジェームズ・メルトンという歌手とか、アル・ヒブラーとかいう名が出てくるが、どちらも私の記憶の歌手ではない。一番近いのは、大昔のワーナーブラザースの漫画映画、メリー・メロディーズの中の同名の漫画映画の中で、黒人が歌う奴だが、その半分は語りで、古風な調子が似ているというだけだ。その漫画映画自体は、雑貨店の商品が擬人化されて歌い踊るという内容で、アステアとロジャースらしき男女なども出て面白いのだが。

ビートルズもこの曲をカバーしているということは、これが名曲であることの証明みたいなものだが、ロック調の歌では、ノスタルジーも何もあったものではない。

とにかく、ポップスにおけるノスタルジーと言えば、この曲か、あるいは、これも幻の曲だが「いつか聞いた唄」の二つが双璧である。







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