建築資材として知られる「セメント」「モルタル」「コンクリート」ですが、これらは似ているようで全て違うものを指します。
「セメント」は、「コンクリート」や「モルタル」の材料です。
一般的な「セメント」の主原料は石灰石、粘土、けい石、酸化鉄原料などで、水による化学反応で硬化する粉体です。
骨材となる砂などの材料を結合・凝固させるための接着剤の役割で、単体で使用されることは多くありません。
「モルタル」は、「セメント」と砂、水を練り混ぜた建築資材です。
硬化した状態のものも「モルタル」といいます。
「モルタル」は、主にレンガやブロックの目地や、「コンクリート」表面の仕上げに使われます。
「コンクリート」は、「セメント」に砂と砂利、水を混ぜ硬化させたものです。
硬化する前の状態は「生コンクリート(生コン)」「フレッシュコンクリート」と呼ばれることが多いです。
「コンクリート」は、「モルタル」に比べて強度が高いため、土木・建築に幅広く使用される建築資材です。
特に「コンクリート」の弱点である引張力を鉄筋で補った「鉄筋コンクリート(RC)」は、一般住宅をはじめ、ビルやダム、道路、橋梁など様々な場所で使用されています。
なお、ホームセンターなどで販売しているDIY用の「インスタントコンクリート」「インスタントモルタル」も、砂利が入っているかどうかの違いになります。