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「名探偵コナン」の19シーズンの最初のあたりの作品だが、「用意された一着」がテーマの作品が非常に興味深い。或る人物の遺書を手に入れた人間が、それを利用してその人物を殺すという話である。そのためには、その遺書に書かれた状況と一致する状況が再び来るまで気長に待たねばならないが、その機会が来た場合には、これは完全犯罪が可能になりうる。何しろ、当人自筆の遺書があるのだから、自殺と判断される蓋然性が非常に高いわけだ。
上手く書けば、「Yの悲劇」並みの名作長編小説にもできそうなアイデアだ。死者の書いたものが利用されるという点では、「Yの悲劇」と共通か。(まあ、有名な作品だから、今さらネタバレを非難されることはないだろうし、これだけのヒントでこの名作を読む気がなくなる推理小説愛好家はいないだろう。)
「用意された一着」とは将棋用語らしい。ある局面になるように布石を打ち、その局面が来ると、「用意された一着」を打つわけである。「嵌め手」というものもあるようだが、それと同じかどうかは分からない。「嵌め手」は卑怯な手段だとして「坊ちゃん」では非難されているが、現実にはどうなのだろうか。
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