忍者ブログ
[251]  [250]  [249]  [248]  [247]  [246]  [245]  [244]  [243]  [242]  [241
書きながら考えていく、という手法は小説では珍しくもない手法で、夏目漱石の初期の作品などはそれだろう。あの闊達な空気はそこから生まれていると思える。「三四郎」でも漱石はそういう手法であることを明言している。もともと小説はそういう自由でいい加減なものであって良いのだ。だが、漫画だとコマ割りというのがあるから、「ひとコマ」ごとに考えていくとは言っても、先のコマとの関係はほとんど無意識的に調節しているのだと思う。そして、最後のあたりでは「次号への引き」を考えて、今回のまとめにはいるのだろう。
これは長編の場合には一番有効な方法で、だからこそあれほど大量のヒット作を積み上げてきたのではないか。堀江卓という昔の漫画家は、「主人公をできるだけ困難な状況に投げ込んで、そこでペンを投げ捨てて酒を飲みにいく。解決策は次号を書き始める段階で考える」というような制作方式だったらしい。高橋留美子もそれに近いのではないか。じつは、これは「無意識の中で次号のことや解決策を考えている」のだと思う。



『サンデー』18号で明かされた、高橋留美子の制作過程が話題に「高橋留美子天才すぎてヤバい」

ダ・ヴィンチニュース 4/1(土) 15:00配信

  • ツイート
  • シェアする

 2017年3月29日(水)発売の『週刊少年サンデー』18号で、漫画家・高橋留美子の制作過程が明かされたのだが、「高橋留美子天才すぎてヤバい」「こんなめっちゃ行き当たりばったりの作り方なの!?」「漫画家としての天性を持ち合わせてるんだな…」と読者から驚きの声が上がっている。

 漫画やサンデーにまつわる様々なことを非科学的にリサーチするレポ漫画『サンデー非科学研究所』では、前号から高橋の仕事場を訪問。今回は漫画の描き方についてインタビューしているのだが、まず高橋はネームを描く際、全体像などは考えずに1コマ1コマ進めていると語る。連載の流れなどは決まっておらず、話の展開やオチは直前のページに差し掛かってから考えているそうだ。このやり方は高橋が漫画を描き始めた頃から変わっていないとのこと。

 このやり方に読者は「話の作り方ちょっと超人的すぎませんか」「全て決めてからじゃないと漫画描けない僕なんかとは正反対だ」「演繹法なんかそうそうできるもんじゃない」と唖然。さらに『めぞん一刻』に登場するメインキャラクターの名前に0から9までの数字が使われていることについても、一刻館以外のキャラクターは偶然で、数字が揃っていることはファンレターで気づいたと衝撃の事実を明かした。

 高橋の手掛けたコミックスの単行本は全世界累計発行部数2億冊を突破。それを記念して全タイトルが電子書籍化され、WEB漫画サイト「サンデーうぇぶり」では全作品の試し読みが可能だ。さらに同サイトにて『犬夜叉』『境界のRINNE』の直筆ネームがWEB公開となっている。「そのまま下書きになりそう」「ネームだからこそセリフ周りのうまさが際立ってる」とネームの時点で高橋の才能を実感することが出来るので、こちらも是非チェックしてみよう。


PR
この記事にコメントする
color
name
subject
mail
url
comment
pass   Vodafone絵文字 i-mode絵文字 Ezweb絵文字
プロフィール
HN:
冬山想南
性別:
非公開
P R
忍者ブログ [PR]

photo byAnghel. 
◎ Template by hanamaru.