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まあ、フィクションを作るのに現実に拘る必要は無いのだが、普通人の想像力というのは案外限定されているので「事実は小説よりも奇なり」という言葉がだいたい正しいことになる。
前回書いた記事の参考になる記事というわけではないが、「死んだホームレスの帰りを待つ野良猫たち」というシーンも良さそうなので、転載しておく。
この二十年以上ホームレス生活を送ってきた女性の人生というのも興味深い。渡辺さんとの交流が副エピソードとして使えそうだ。また亡くなった渡辺さんは仏教に深い関心を持っていたようで、野良猫への慈悲の気持ちに通じるものがある。野良猫に石を投げ、渡辺さんを殺した大学生たちの悪魔的な非人間性と対照的である。

渡辺さんの「夢」(仏教的天国的世界)の話なども、「どですかでん」のホームレス親子の「家」の夢と同じように、エピソードにできそうだ。

(以下引用)

「猫たちが帰り待っている」共に生活した女性語る 岐阜ホームレス殺人

4/27(月) 10:21配信

毎日新聞

 岐阜市寺田の路上で3月下旬、住所不定、無職、渡辺哲哉さん(当時81歳)が倒れているのが見つかり、後に死亡した事件は23日、県内の少年5人が渡辺さんへの殺人や傷害致死容疑で県警に逮捕される展開となった。渡辺さんと共に20年以上路上生活を送ってきた女性(68)は毎日新聞の取材に「容疑者が逮捕されても、渡辺さんは帰ってこない」と、命の尊厳をないがしろにするかのような犯行に、怒りをあらわにした。

 女性によると、渡辺さんは天候が悪い時でも一生懸命空き缶を拾って働く一方、図書館に通って仏教の勉強をしていたという。「勉強したことを、私にも教えてくれた」と振り返る。

 また、渡辺さんは20年前から捨て猫の世話を続けており、「猫がいるから、渡辺さんはこの場所で生活を続けていた」という。猫たちも、自転車の音で渡辺さんの帰りに気付くような仕草をみせていたといい、「猫たちは今も、渡辺さんの帰りを待っている」と悔やむ。

 捜査関係者などによると、逮捕された少年は野球を通じて知り合い、5人を含む男女約10人のグループが、事件前も複数回、渡辺さんらに投石などの暴行を加えていたとみられる。女性は「(事件後も)渡辺さんの夢を見て、眠れない日々が続いた。命は一つ。毎日毎日、なぜこうなったんだろうと考えている」と話した。【横田伸治、熊谷佐和子】

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