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書くにあたってした工夫

常に全体の流れを考える

どこで盛り上げてどこで落ち着かせて、どこで困難にあわせて、、、とかの流れは常に意識した。二作品とも六章構成だったため、全体を六話構成アニメだと考えて、各話の中できちんと盛り上がりポイントがあるか、全体の中でどういう位置付けか、などを意識した。そのために、定期的に全体の流れをノートに書き出した。

音楽意識して、横軸に時間、縦軸に盛り上がり度、みたいなグラフを何回も描いた。可視化すると、ずっと盛り上がってばかりの章や(つまり盛り上がってない)、ずっと平坦な章があることに気づく。

とにかく文章シンプル

過去受賞作品、あるいは売れているプロ作品を読むと、文体に正解はないことがわかった。読みにくく目が滑るな、と思うような作品もあるが、それはそれで作品雰囲気を作るのだと思う。ただ、自分にとってはやはり読みやすい文がよいと思った。なので、とにかくシンプルに読みやすく、を推敲時には心がけた。

意外だったこ

小説を書くことは難しい

普段読んでいる時は意識しなかったが、一つ一つの仕草や会話文の後に続ける文書ひとつとっても、無数に可能性がある。正解なんてないから、すべて自分で考えないといけない。ストーリーにしても、少し気をぬくとありきたりな展開になるし、会話文も安直切り返しばかりになってしまう。少しも気が抜けない。

書き始めるまではいろいろなキャラや展開があったのに、書いていくとそれらをどんどん切り捨てる必要が出てくる。ページ数の要請ももちろんあるが、実際、切り捨てた後に読むと、そっちの方が大抵の場合面白いし読みやすい。熱くなれるはずと思ったシーンや、魅力的なキャラを、どんどん消していく。そうした決断をいつ、どうやってするかには常に悩んだ。

小説を書くことは楽しい

仕事息抜きになるだけでなく、毎日の生きがいになる。普段生活では辛いことも多いが、小説を書いている時間はそれらを忘れて空想世界に浸れる。熱いシーンや悲しいシーンなどは泣きながら書くことも多く、そのあとには不思議な充実感が得られる。

自分はあまり人と喋るのが得意ではない。人と会話しないといけない時は、単なる雑談でさえ、そのシミュレーションをしてから参加してしまう。それでも失敗ばかりである。会話の後に反省会をすることは、もはやライフワークだ。ただ、人と会話するのが決して嫌いではないし、むしろ人が何を考えているのかにとても興味がある。小説ならば、いくらでも時間をかけて会話をすることができる。これはとても心地よいものだった。

こんなところだろうか。良い結果が出ればいいな。

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まったくの素人が、小説を書いてコンテストに応募したという話で、その作業方法が凄い。プロ顔負けである。今すぐにプロになれると思う。

(以下引用)

スケジュール

11月-12月プロット

物語の作り方を勉強しようと思い、脚本についての本をいくつか読む。ここ最近受賞作品や売れている小説を読む。ネット情報も調べる。

その後、まず100字以内でどんな物語かをあらわす文章をたくさん作る(ログラインと言うらしい)。この時点で早速、創作の難しさに気づく。思いつくのはありきたりなストーリーばかり。

ゼロからアイデアを出していると、似たようなものばかりになることに気づく。自分がどんなストーリーを考えるのが得意かわからないし、この段階ではある程度多様性があった方がいいと思い、SF現代青春もの戦記物、みたいにカテゴリでわけて、その中で考えることにする。それぞれのカテゴリの中でまだマシと思えるログラインを、800字程度のあらすじに膨らませる。

なんとかかんとか、4本分ひねり出し、この段階で一度友人に見せてみる。わりと恥ずかしかった。

1月ドラフト

友人に見せた4本のあらすじがそれなりに評判が良かったので、キャラ世界観の設定を深めていく。ここで、あらすじごとに考えやすものと考えにくいものがあることに気づく。わりとスムーズキャラや設定を考えることができた2本を使って、書き始める。

いざ書き始めて、これは長期戦になるであろうことを瞬時に悟る。自分夏休みの宿題を直前まで放置するタイプだが、それでは到底太刀打ちできない。そこで、毎日起きてから3時間執筆にあてることにする。3時間にしたのは、仕事との兼ね合いと、これ以上は創作力が続かないから。土日だけは3時間x2スロットの6時間にした。また、毎日同じ小説を書いていると自分自身がその物語に飽きることに気づく。自分が心から楽しめないのはまずいだろう。なので、二作品を一日交代で書き進める。

電撃大賞には、全体で80ページ以上130ページ以内という規定がある。自分執筆ペースは、エピソードの流れが頭にできていればだいたい3時間で8ページぐらい。文字数にすると約6000〜8000字。だがこの「流れが頭にある」というのがくせ者で、最初に作った800字程度のあらすじだけでは、一つ一つのエピソードが書き進められない。つまりエピソードごとに、もっと細かなプロット必要だった。なので、3時間執筆時間以外でも、通勤時間を使って次に書くエピソードの流れを頭で考えて、スマホメモを取っていった。

また、書いている途中は一度も推敲せずに一気に最後まで走るのが良いというアドバイスネットにあったのでそれに従う。結果的にこれはよかったと思う。とりあえず終わらせるのがモチベーション的に非常に大事だと思った。特に序盤〜中盤あたりを書いているときは、本当に最後までたどり着けるか結構不安になった。その辺で行ったり来たりするのはあまり良くないのではないかと思う。

月末に二作分のドラフトが完成する。この段階ではまだ人に見せられるようなものではなく、第ゼロ稿というところか。

2月第一稿

ドラフトが完成してから、1週間寝かせて、再度最初のページから直していく。

上に書いたとおり、一切途中に推敲は入れていないので、矛盾が生じていたり、伏線をまったく張っていない設定がたくさんある。他にも、安直でつまらない会話や、適当人物風景描写冗長な文だらけ。まずは全体を見てそれらを洗い出し、一つ一つ潰していく。

細部の推敲と並行して、改めてプロットを見直す。物語全体の流れがほぼ確定したので、章立てを決める。各章内に、盛り上がる部分・落ち着く部分があって、最後に引きがあるかを確認する。うまくまとまっていない章については、エピソードを追加・削除・移動。また、全体をとおしてテーマ一貫性があるか、最後まで引っ張る謎や問題があるか、改めて確認する。

これも平日3時間休日6時間スケジュールで進める。「自分はこの小説を完成させられる」という自信のようなものがようやく出てくる。

第一稿が完成する。プロットを見てもらった友人に完成版を見せる。かなり恥ずかしかった。

3月: 第二稿

1週間ほどで友人から感想をもらう。自分では気づかなかった有益視点が多くもらえる。特に物語最初テーマ放置されて途中からのものに変わってしまっていたり、せっかく魅力的なキャラがいるのにそのキャラエピソードほとんどなかったり、そういうのこそ案外自分では気づかない。

感想を踏まえて、ぶれている部分を直したり、キャラエピソードを追加したり、不要キャラを削除したりする。

月末に再度友人に見せる。これぐらいになると、あまり恥ずかしくもなくなる。

この月もやはり平日3時間休日6時間は守る。

4月推敲

最初から最後まで、何回かにわたって見直す。

漢字の使い方を見直したり、改行の入れ方を変えたりと、読みやすさやテンポに気をつけて変更していく。

脚本術の本に、「審査員ランダムにページを開いてそこが面白いかどうか見る」と書いてあった。なので、自分でもそれを試した。これは良かったと思う。通しで読んでいると良くも悪くも物語に入り込んでいくので、細かい欠点に気が向かなくなる。あと、無意識自分が気になる部分ばかり直してしまうのも防げる。

10日が締め切りだったが、さすがに直前は結構時間を使った。コロナの影響で使える時間が多くなったこともあった。

やってよかったこ

過去受賞作品を読む

受賞作の傾向をつかもうと思って読んだが、ストーリーという点では傾向はあってないようなものだと思った。文体も多様で、地の文多め漢字多めのものから、ほぼ会話文で構成されてるものまで。そんな感じではあったが、ある意味傾向がないのが傾向と言えるので、それがわかったのは良かった。

脚本術の本を読む

どう作れば失敗しないかアンチパターンを学べた。当たり前のことを網羅的に並べてあるような印象は少し受けた。結局、面白ストーリー方法なんてないのだろう。

ドラマアニメの一話を観る

序盤で一気に引き込むのが大事、というのはどんな指南書にも書いてあった。つまりそれぐらい難しいということなんだと思う。実際、キャラ紹介や世界観説明必要な序盤は、面白くするのが難しいと感じた。

よくできているドラマアニメの一話は、テンポ良くこれらをこなしている。映像があるドラマアニメと違い、小説文章だけしか使えないのでそのまま真似はできないが、構成などは参考になる。



 そして、彼女が望むなら金の帽子をかぶるがいい
 高く跳ね上がることができるなら、彼女のために跳ねるがいい
彼女が「金の帽子をかぶった恋人よ 高く跳ね上がる恋人よ
 私はあなたを愛します」と言うまで
                 (トーマス・パーク・ディンビリエ)


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ただギャッツビーだけが私の反発心から免れていた。ギャッツビーは、私が自然な軽蔑心を持つすべてを代表していたのだが。
仮に個性というものが、途切れることなく続けられた一連のジェスチャー(身振り:仮装や演技)であるなら、彼には何か豪華なものがあった。約束された人生への高められた敏感さのようなものが。
それは軟弱な感受性とは異なる、希望を求める度外れた才能、ロマンチックな心構えとでも言えそうなもので、私が他の誰にも見たことがなく、これからもおそらく見いだせないと思う。
ギャッツビーは、その正しさを最後に証明した。「希望」はギャッツビーを捉えたのである。
彼の夢からの目覚めに伴う汚いゴミの浮遊物は、悲哀の不毛さや人間の意気揚々たる絶頂期のはかなさへの私の目を時々閉ざさせるのである。

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ギャッツビーは青い信号を、熱狂的な未来を信じた。その未来は我々には毎年のように後退していくのである。そして、我々の傍を巧みにすり抜けていく。だが、それは問題ではない。ーーー明日は我々はもっと速く走るだろう。両腕をより遠くに伸ばして。……そして、ある晴れた朝にーーー
だから我々は流れに逆らってボートを漕ぎ続ける。絶え間なく過去に押し戻されながら。


フィッツジェラルドの「The great Gatsby」の日本語訳題名が「華麗なるギャッツビー」というアホな訳がされているのはみなさんご承知だろうが、これはその当時映画題名に「華麗な(る)」という題名を付けるのが流行っていたため、映画がそういうアホな題名になり、その後では小説もそういう題名を踏襲しているだけなのを知っている人も少なくなったのではないか。当然、原題は「偉大なるギャッツビー」と訳すべきものである。
ところで、このアホな死に方をした、どうやらギャングの小ボス、あるいは成り上がりチンピラらしい男がなぜ「偉大な」とされているか、ということを問題視した人はあまりいない気がする。
というのも、フィッツジェラルドはアメリカ文壇では群小作家のひとりだとされているからではないか、と思われるし、それも当然ではないか、と私は思うが、別の面では大作家たちが足元にも及ばない重要性を持った作家だとも思っている。たとえば、私はほとんど読んだことがないが、スタインベックとかフォークナーなどは、長い作品を書いただけの、根気のある鈍才作家だと見ることも可能だろう。そこは趣味の問題だ。
では、なぜフィッツジェラルドが重要作家だと私が思うのか。それは、彼の詩人性と思想性にある。このふたつは一体である。つまり、彼は詩も哲学書も書かなかった詩人であり思想家なのである。そして、小説を書く才能(「物語」を作る才能)が無いのに小説家になった、「道を間違えた」作家だ、というのが私の考えだ。

「偉大なるギャッツビー」は、私が昔から気になっている作品なのだが、小説を読んだこともなく、映画もまともに見たことがない。映画は、レッドフォード版をテレビで見たと思うが、ほとんど覚えていない。ところが、小説を読まなくても、私はこの作品を日本で一番理解している人間、いや、それは言い過ぎだが、この作品の精神をかなり理解している人間のひとりだという気がする。それは、この作品の本質が、作品冒頭に書かれたエピグラフ(引用句)にあると思うからだ。極論すれば、この小説を読まなくても、小説の大筋を知っていて、このエピグラフに感動できるなら、それはこの作品を本質的に理解したということである、と私は思う。何しろ、フィッツジェラルドは「小説の下手な小説家」なのだから、真面目に作品を読むと、かえって混迷に陥るとすら私は思うのである。

そこで、ダイジェスト好きの私が、この作品を思い切ってダイジェストしてみるつもりだ。英語版を元にするつもりだが、私は英語は苦手なので、この作品の「本質」を示す部分だと私が思う部分だけを訳(意訳になるだろうが)してダイジェストにする。
まあ、冒涜的作業と思う人もいるだろうから、そういう人は、次回の「偉大なるギャッツビー」ダイジェストを読まなければいい。
念のために言うが、「物語」的部分はほとんど省略するので、ダイジェストではなく、作品の「エッセンス」と言うのが適切だと思う。つまり、一種の「作品評論」でもある。

私はアニメは好きだが、ユーチューブや何かの説明動画は大嫌いで、文章なら10秒で読める内容を10分くらいもかけているのにイライラする。




自分のペースで見たい

もちづき @mochizuki_asd

本当にこれ 本なら自分のペースでサッと読めるのに、動画は必ず時間分待たなければならないのが苦痛で仕方ない。 twitter.com/s_mogura/statu…

  2024-01-22 08:17:20
御飯粒【ゆかり】 @rice_chu

レシピや折り紙の折り方ググると動画ばかりで文字と画像でお願いします…_:(´ཀ`」 ∠):ってなる。必要な箇所まで先送り/待ってる時間が嫌すぎる。あと音声まじで不要。時間かかりすぎる。 twitter.com/s_mogura/statu…

  2024-01-22 12:36:27
あるちゃ @alphaindy

文章なら一目で読める。 本当にこれです。 動画だと自分に必要な情報がすぐに拾えなくて使いづらいんですよね。 あと作り手の価値観で必要なところがサラッと流されたり不要なところがしつこくされるのも不愉快 twitter.com/wonosatoru/sta…

  2024-01-22 10:51:18
ますだじゅん@『5分で読書 未知におどろく銀河旅行』発売中! @CRwVUTh6Xjn2eG8

何分何秒目にアレがあります、という目次みたいなものがあればいいけど、なかった場合は最初から最後まで見なければいけない。とにかく検索性が悪いというか… twitter.com/wonosatoru/sta…

  2024-01-22 10:39:48
mamimoo! @mamimooco

動画(特にYoutube)は苦手。自分のペースで読み進められて、自分のイメージで脳内に映像化できる本の方が理解しやすい。動画は製作者のペースで進むから、自身のペースと合わないとストレスを感じる。 説明書を動画にしたものも、自分の欲しい情報に辿り着くまでに時間がかかるので、これも苦手。 twitter.com/s_mogura/statu…

  
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