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案外、こういう日常の物は記録が残っていないのではないか。記録されても大切に保存されない。それで、少し昔の日常生活を描く時に、ミスが出てくる。
一番最初の「シャープペンシル」など、昭和6年にはすでに日本で売られ、それもかなり安価だったのは意外だが、外国製の新製品は案外すぐに日本でも出回るのかもしれない。おそらく、ボールペンのほうが発明や発売は後だろう。たしか、私の記憶では、最初はフランス製の「ビックボールペン」がかなり出回ったと思うが、それが昭和30年代ではないか。「アンネの日記」の中にボールペンで書きこみされた部分があり、そこから、「ボールペンは当時は製造されていないから、『アンネの日記』は偽作だ」という説が広まったこともあり、いつ、どんな物があったか、という記録は大事である。
なお、シャープペンシルを使う場面を洋画では見た記憶がない。たぶん、すぐにボールペンに取って代わられたのではないか。今でも日常生活で使用しているのは日本人だけのような気もする。つまり、「書いても消せる」というのに安心感があるのだろう。ここから日本人の特色を論じることもできそうだが、それには海外でのシャープペンシルの使用状況を知る必要がある。

  1. さんがリツイート
  1. 昭和6年の10銭均一店。 この時代の取扱商品の味わい。 この頃うどん一杯10銭ぐらいだったらしい。
  2. 2件の返信 23件のリツイート 38 いいね



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