なお、ビッグバン説も進化論もユダヤキリスト教的発想だな、と私は思っている。だから「西洋文明による世界侵略」の支柱となっていたのではないか。前者は、或る日突然に宇宙が生まれた、というのはまさにエホバによる天地創造そのものであり、後者は、「選民」である白人種は世界を支配するのが当然である、ということで、「文明的進化論」がそこにはある。
(以下「in deep」から転載。)
ダーウィンの進化論に関しては、「この世に、分子生物学が登場して、基本的に終わった」とする見方は科学界にはわりと強く、以下の記事では、米イエール大学のコンピューターサイエンス学の教授が寄稿した文章をご紹介しています。
分子生物学に葬られるダーウィンの進化論
投稿日:2019年10月9日
かなり長い記事をご紹介しているのですが、いわゆる、進化論の「不可能性」は、数の上からはっきりしており、それは、1980年代にフレッド・ホイル博士なども何度も指摘していますが、上の記事でご紹介しましたデービッド・ゲランター教授の文章の一部を抜粋してみます。
2019年5月のデービッド・ゲランター教授の寄稿文より
ランダムな 150の連鎖のアミノ酸の配列がそのようなタンパク質を作成する可能性はどのくらいだろうか。DNA の無意味な配列は本質的にランダムだ。
ランダムな配列にランダムな変更を加えると、別のランダムな配列が得られる。
したがって、目を閉じて、20個のビーズボックスから 150個のランダムな選択を行い、選択した順序でビーズをつないでいく。そこから、有用な新しいタンパク質が生まれる確率はどのくらいか。
実際には、以下の数値は、現実的に新しいタンパク質が作成される場合よりも小さな組み合わせとなっているが、それでもこのようになる。
各連鎖の 20個のアミノ酸の連鎖から、個別に選択される可能性のある 150個の連鎖の総数は「 20 の 150乗」だ。これは 10 の 195乗とほぼ同等の数となる。ちなみに、宇宙には 10 の 80乗の原子しかない。これだけ多くのポリペプチドのうち、どのくらいが有用なタンパク質になるのだろうか。
(略)
これらの計算からは、ランダムな 150 の配列から、有用なタンパク質が生まれる可能性は「完全にゼロ」だと言える。1000回の突然変異でも、1万回の突然変異でも、100万回の突然変異でも、ランダムな配列の選択から新しいタンパク質が生まれる可能性はまったくない数値となる。
フレッド・ホイル博士は、これに関して、以下のように述べて科学界から反発をくらっていましたが、数字的には「あり得ない」ことをこのように表現していました。
ホイル博士の言葉より
「(最も単純な単細胞生物がランダムな過程で発生する確率は)がらくた置き場の上を竜巻が通過し、その中の物質からボーイング 747 が組み立てられるのと同じくらいだ」
「(単機能のたんぱく質が、アミノ酸が偶然組み合わさって生成される見込みは)太陽系全体に埋め尽くされた目隠しされた人たちが同時にルービックキューブを解くくらいあり得ない」 (The Blind Watchmaker)
これらの話で皮肉なのは、「科学や生物学が発展しなければ」進化論も存続し得たのですけれど、生物に関しての分子生物学や遺伝子構造の驚くべき緻密さが明らかになるにつれて、ダーウィンの理論は現実には(その理論の中のひとつも)通用しなくなっています。
どこをどう見てみても「不可能性」しか見えてこない。
それでも、今もなお科学の根底に進化論を据え置かなければならないあたりに、学問界という存在のいろいろを感じます。
「じゃあ、どうして地球の生物にはこんなに多様性が満ちているんだ!」
ということに関しては、
「それはおそらく永遠にわからない」
としか言えないのではないでしょうか。
あるいは、
「在るから在る」
とか。