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とあるサイトから転載。

(以下引用)赤字は当ブログ筆者による強調。

P124
「こうした表現を反復することによって、クラウゼヴィッツは、当初からあいまいな自己の哲学理論の全貌をさらに不明確にし、それを、単なる行進曲のリフレイン、すなわち、ラ・マルセイユズ(フランス国歌)のプロセイン版を作り、国民の血を沸かし人心を鼓舞するだけのものにしてしまった。注入されたこの教義は、将校用ではなく、下士官用のものであった。というのは、戦闘を唯一の「真に戦争らしい行為」とすることにより、彼の教義は戦略の優位を奪い、戦争の術(アート)を大量殺戮の製造者に仕立てて、さらには、軍人を先導して、有利な戦機を醸成することではなく、単に決戦を挑むよう仕向けてしまったからである。」

この部分は正しい。
ドイツ人とフランス人を見ればまさにこう言う意図で作った部分が戦争論に注入されているのは明らか...
(しかし、クラウゼヴィッツは世界が正しい理論部分を読み取らずこんな無様な結果になるとは思わなかった。)

P127
「ヨーロッパの軍人は、一世紀もの間、クラウゼヴィッツが誤解して主唱した、「人間と人間の格闘は、明らかに戦闘の基礎である」ということに固執した。」

損害計算の無い歪んだ戦闘モデルに固執したということ。

P144
絶対戦争の概念は、クラウゼヴィッツの教義の源泉であるが、これは、彼のあらゆる戦略思想への貢献の中で、最も極端かつ非現実的なものであった。「絶対戦争」という用語の意味するところは、対峙する軍のどちらかが抵抗能力を消耗し尽くすまで継続される戦闘であり、現実には、勝者も力を消耗して極限に達することを意味するのである。」

ここは、制限事項をはずして戦争に勝つ処方箋だと信じて使った無能な蒋師達が悪いのか?
それとも、矛盾する絶対戦争理論(総動員用の仕掛け)を理念として残したクラウゼヴィッツが悪いのか?

P145
「1870年の戦争の結果はクラウゼヴィッツを支持し、彼の絶対戦争理論がヨーロッパの軍人に定着、あらゆる国家の軍人に議論の余地の無い真理として認められ、さらには、危険なまでに戦争に無知な世代の政治家に、簡単に容認されるようになったからである。こうしたヨーロッパ社会の思想に偏見が加わり、クラウゼヴィッツの哲学的理論は、第一次世界大戦の勃発を後押ししたのである。

世間一般に広まったのは正しいクラウゼヴィッツではなく、ナポレオン戦争の悪しき投影部分の絶対戦争理論だった。
この部分は誤解ではなく実際に起こったこと
2003.02.04...


戦略論大系「リデルハート」の「ナポレオンの亡霊」を引用した部分の批判はリデルハートの正しかった部分を抜き出して誤りだと書いている部分があり悪文
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