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重さと質量は異なる概念で、また個別の質量はその物の体積だけでなく密度とも比例関係にあるから、質量=体積というわけでもないようだ。質量の定義としては「その物体の動かしにくさの度合い」とされているようだが、現実には重さの単位を質量の単位としても用いるようだから、物理を学ぶ学生は最初の最初から頭が「?」状態になるわけで、物理の授業を五里霧中の中で聞いて行くことになる。なまじ厳密な思考をしようとする人間は、物理に拒否反応を持つかと思う。下のウィキペディアの記述は親切な説明だとは思うが、それでもすっきりと腑に落ちる感じになれない人は(私も含めて)多いのではないか。
まあ、とりあえず、「重力質量」と「慣性質量」の違いを最初に教え、質量とは(定義から見て)本来は慣性質量だが、同じ場所(たとえば地球上)では便宜的に重力質量を用い、それは「重さ」の単位で表す、と教えればいいのではないか。(私は重力質量と慣性質量をそう理解したのだが、間違いだろうか。)





質量の概念[編集]

より正確な記述は後述することにして、「質量の概念」や「質量・重量(重さ)の違い」について概略を述べる。

バケツやコップに水を注ぐと、注いだ分だけバケツやコップの重さが増す。このことは、容器を変えても同様であり、水の量(体積)に応じて水の重さが変わることが分かる。また、同じ容器に水ではなく水銀などを入れると、同じ大きさの容器かつ同じ体積であるにもかかわらず、入れた物質によって「重さ」が異なることが分かる。このように、物の重さはその物の種類と量によって異なり、逆に同じ重さであっても異なる種類と量の物を用意することができる。このことから、様々な物体に共通する、物体の重さを支配する量が存在すると期待できる。後述するように、このような役割を果たす物体固有の量が、質量である。

物を支える際に感じる「重さ」以外にも、物を動かしたときにもその物体の「重さ」を感じることができる。台車に荷物を載せて運ぶ際、台車を動かし始めるときや動いている台車を止めるとき、たとえ同じ速さで台車が動いていたとしても(あるいは動いていなかったとしても)、台車に載せた積荷の量によって感じる手応えは異なる。このように、物体の動かし難さとしての「重さ」が存在し、それは物体の種類と量によって異なるため、先ほどの場合と同様に物体がある種の「質量」を持っていると考えられる。

物体を支える際に感じる「重さ」は、その物体を支えるものがなければ物体は落ちていってしまうので、物の落下する性質に関係する。物体が落下しようとする力を重力と呼び、これに関係する質量を重力質量と呼ぶ。重力質量の大きさは天秤を用いて測ることができる。同じ重力質量を持つ物体同士は重さも等しいので、天秤に載せると互いに釣り合う。基準となる物体を用意することで、基準に対するとして重力質量が定まる。

物体を動かす際に感じる「重さ」は、静止している物体は静止し続け、ある速さで運動する物体は同じ速さで運動し続けようとする性質、すなわち物体の慣性に関係する。これに関連する質量を慣性質量と呼ぶ。慣性質量は、たとえばハンマー投げのように物体を円運動させたときに感じる手応えによって知ることができる。慣性質量の異なる物体を同じように円運動させたとき、慣性質量が大きいほど円運動を維持するのに必要な力は大きくなる。

経験的に、慣性質量の大きな物体は重力質量が大きい、つまり「地球の重力で引っ張られて重い」(持ち上げにくい)と感じられる物ほど、「無重力状態でも動かしにくい」ことが知られている。この事実から、慣性質量と重力質量の違いに因われることなく、物体の重さを感じることができる。この慣性質量と重力質量の関係性を直接的に示すものが落体の法則である。落体の法則によれば、自由落下する物体の運動は、物体の重力質量に依らず同じであり、このことから重力質量と慣性質量が等価であることが導かれる。重力質量と慣性質量の等価性から、両者を区別することなく、単に質量と呼ぶことができる。この現象は、基本的には一般相対性理論等価原理によって説明される。

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