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おそらく、魔物との契約に我が子を差し出すというのは旧約聖書(ここでは「神との契約」)や西洋の童話・民話・伝説から発想したものだと思う。ファウスト伝説などで見られるように、そもそも契約という思想が西洋的だ。日本だと恩義と報恩という形式が多い。
それを西洋の話にせず日本の中世(戦国時代か)の話にしたのが手塚らしい捻りであり、誰もこの話の冒頭に西洋的な契約概念があるということを指摘した人はいない。さすがに近藤氏も実作者だけあって鋭いと思う。





魔物との契約、その犠牲に我が子を差し出すというのは日本の物語にないモチーフ(だと思うけど、あるかしら)だが、それで生まれたヒルコを流すのは伝統的な展開。こういうテクニックが縦横無尽に使われる。



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