デイッケンズの「大いなる遺産」は、世界文学史上の奇跡的な作品のひとつだと私は思っている。なぜかというと、一人称で語りながら、それが単なる語り手の思い込みにしかすぎず、現実は別の姿である、ということが読者に分かるように描かれているからである。一人称形式の文学で、こういう達成をしたものを私はほかに見たことはない。
その最近の映画化を先ほど見て、途中まで見た段階だが、非常に誠実に作られた作品だとは思う。だが、同じ作品の映画化でも、私はデビッド・リーンの作品がはるかに上だと思う。さすがに一人称描写はしていないが、少年の目から見た世界の不可解さを見事に描いているからだ。
デビッド・リーンは後に「アラビアのロレンス」や「ドクトル・ジバゴ」などの大作映画で名声を確立したが、その本当の良さはこうした小品のほうが出ていたと思う。
その最近の映画化を先ほど見て、途中まで見た段階だが、非常に誠実に作られた作品だとは思う。だが、同じ作品の映画化でも、私はデビッド・リーンの作品がはるかに上だと思う。さすがに一人称描写はしていないが、少年の目から見た世界の不可解さを見事に描いているからだ。
デビッド・リーンは後に「アラビアのロレンス」や「ドクトル・ジバゴ」などの大作映画で名声を確立したが、その本当の良さはこうした小品のほうが出ていたと思う。
大いなる遺産 (1946年の映画)
大いなる遺産 | |
---|---|
Great Expectations | |
監督 | デヴィッド・リーン |
脚本 | ケイ・ウォルシュ アンソニー・ハヴロック=アラン デヴィッド・リーン セシル・マッギヴァーン ロナルド・ニーム |
原作 | チャールズ・ディケンズ |
製作 | ロナルド・ニーム |
製作総指揮 | アンソニー・ハヴロック=アラン |
出演者 | ジョン・ミルズ アンソニー・ウェイジャー ジーン・シモンズ ヴァレリー・ホブソン アレック・ギネス |
音楽 | ワルター・ゲール |
撮影 | ガイ・グリーン |
編集 | ジャック・ハリス |
製作会社 | シネギルド |
配給 | GFD BCFC/NCC |
公開 | 1946年12月26日 1949年1月29日 |
上映時間 | 118分 |
製作国 | イギリス |
言語 | 英語 |
『大いなる遺産』(おおいなるいさん、原題: Great Expectations)は、デヴィッド・リーン監督、脚本による1946年のイギリスのドラマ映画。チャールズ・ディケンズによる同名の小説を原作としている。
ストーリー[編集]
この節の加筆が望まれています。
|
「大いなる遺産」を参照
キャスト[編集]
※括弧内は日本語吹替[1](初回放送1963年4月29日『劇映画』15:30-17:30)
- ピップ:ジョン・ミルズ(大塚国夫)
- 若年期のピップ:アンソニー・ウェイジャー(笹川文子)
- エステラ・ハヴィシャム:ヴァレリー・ホブソン(平松淑美)- ハヴィシャム家の養女。
- 若年期のエステラ・ハヴィシャム:ジーン・シモンズ(杉田郁子)
- ジョー・ガージャリー:バーナード・ミルズ(福田豊士)- ピップの姉の夫。鍛冶屋。
- ジャガーズ氏:フランシス・L・サリヴァン(松本克平)- ロンドンの弁護士。
- エイベル・マグウィッチ:フィンレイ・カリー(北村和夫)- 脱獄囚。
- ミス・ハヴィシャム:マーティタ・ハント(東恵美子)- 大邸宅の女主人。
- ハーバート・ポケット: アレック・ギネス - 後のピップの親友。
- 若年期のハーバート・ポケット:ジョン・フォレスト
- ウェンミック氏:アイヴァー・バーナード - ジャガーズ氏の部下。
- ガージャリー夫人:フリーダ・ジャクソン - ピップの姉。ジョーの妻。
- ベントレー・ドランムル:トリン・サッチャー - エステラの婚約者。
- ビディ:アイリーン・アースキン(本山可久子)
評価[編集]
2011年2月に『タイム・アウト・ロンドン』誌が発表したイギリス映画のベスト100では25位となった[2]。
受賞・ノミネート[編集]
賞 | 部門 | 候補 | 結果 |
---|---|---|---|
アカデミー賞 | 作品賞 | ロナルド・ニーム アンソニー・ハヴロック=アラン |
ノミネート |
監督賞 | デヴィッド・リーン | ノミネート | |
脚色賞 | アンソニー・ハヴロック=アラン デヴィッド・リーン ロナルド・ニーム |
ノミネート | |
撮影賞(白黒) | ガイ・グリーン | 受賞 | |
美術賞 | ジョン・ブライアン(美術監督) ウィルフレッド・シングルトン(装置監督) |
受賞 |
出典
PR
この記事にコメントする
プロフィール
HN:
冬山想南
性別:
非公開
カテゴリー
最新記事
P R