ネットテレビでアニメ「電脳コイル」を中盤くらいまで見たが、オタクの作ったオタクのためのアニメという感じである。
いや、子供の描き方は上手いもので、「現実性」が無いわけではない。むしろ「子供の悪」というか、子供なればこその無道徳性の描き方はなかなか凄いと思う。話の最初のあたりの「子供世界の権力闘争」など、読んだことはないがゴールディングの「蠅の王」はこんな感じなのではないか、と思うくらい陰惨である。しかも、カネの計算ばかりしているのも現代的だ。子供たちが主人公のアニメということで期待してテレビを見ていた子供たちやその親たちは困惑しただろう。
とにかく、中盤までは見ているこちらが憂鬱になるような話ばかりなのに、時々挟まる「ここは笑うところですよ」というシーンが、かえって気疲れさせる。つまり、NHK教育放送で放映されたこの作品は、実は子供が見ることなどまったく関係なしに、原作脚本監督の磯光男(おそらくオタク)が、そのオタク性丸出しで、作りたいものを作ったのだろう。
そういう目で見ると、この作品に出てくる子供たちの無道徳性はオタク(しばしばIT技術者などがハッカーになるのは、オタクが道徳規範から逸脱しがちだということだと思う。)の投影に見える。道徳的には子供(つまり無道徳)だが、知能はすごくて、IT技術を駆使する子供たち、がこの話の登場人物たち(主人公の優子と、仲間のひとりを除く)なのである。
いや、子供の描き方は上手いもので、「現実性」が無いわけではない。むしろ「子供の悪」というか、子供なればこその無道徳性の描き方はなかなか凄いと思う。話の最初のあたりの「子供世界の権力闘争」など、読んだことはないがゴールディングの「蠅の王」はこんな感じなのではないか、と思うくらい陰惨である。しかも、カネの計算ばかりしているのも現代的だ。子供たちが主人公のアニメということで期待してテレビを見ていた子供たちやその親たちは困惑しただろう。
とにかく、中盤までは見ているこちらが憂鬱になるような話ばかりなのに、時々挟まる「ここは笑うところですよ」というシーンが、かえって気疲れさせる。つまり、NHK教育放送で放映されたこの作品は、実は子供が見ることなどまったく関係なしに、原作脚本監督の磯光男(おそらくオタク)が、そのオタク性丸出しで、作りたいものを作ったのだろう。
そういう目で見ると、この作品に出てくる子供たちの無道徳性はオタク(しばしばIT技術者などがハッカーになるのは、オタクが道徳規範から逸脱しがちだということだと思う。)の投影に見える。道徳的には子供(つまり無道徳)だが、知能はすごくて、IT技術を駆使する子供たち、がこの話の登場人物たち(主人公の優子と、仲間のひとりを除く)なのである。
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