「トゥーランドット」がお姫様の名前であること、その姫が冷酷な性格であることなどは分かったが、その冷酷な姫が国民に出すお触れが「誰も寝てはならぬ」であるのに、この歌自体は姫の求婚者カラフ(演者はテノール歌手)の歌であるのが少し変である。その冷酷な姫に求婚する男も物好きだ。求婚者たちに美しい姫が難題を出す話自体は「かぐや姫」に似ている。
誰も寝てはならぬ
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Puccini:Nessun Dorma from 'Turandot' - ヨナス・カウフマンのT独唱、マリン・オールソップ指揮BBC交響楽団・合唱団による演奏。BBC公式YouTube。 | |
『トゥーランドット』より「誰も寝てはならぬ」 - 錦織健のT独唱による演奏《管弦楽・指揮者名称無記載》。ポニーキャニオン公式YouTube。 |
『誰も寝てはならぬ』(だれもねてはならぬ、伊:Nessun dorma)は、ジャコモ・プッチーニ作曲の歌劇『トゥーランドット』(伊:Turandot)のアリア。テノールのための名アリアとして有名であり、世界的には歌い始めの歌詞から『Nessun dorma』の題で親しまれている。日本においても「Nessun dorma」を和訳した『誰も寝てはならぬ』が通称となっている。
概要[編集]
このアリアは最終幕である第3幕で、カラフによって歌われる。第2幕において、カラフはトゥーランドット姫への求婚者にだされる3つの難題を見事に解決した。それにも関わらず、姫はカラフとの結婚に難色を示す。そこでカラフは自分の名前を夜明けまでに当ててみせれば、結婚を諦めて命を捧げようと申し出る。ただし、名前を解き明かせなかったら、カラフとの結婚を姫は承諾しなければならない。そこで冷酷な姫は自国の国民に対し、カラフの名を解き明かすまでは寝ることを禁ずるというお触れを出す。そして、もし誰も解き明かせなかったら、国民を皆殺しにすると言う。
第3幕は夜の時点から始まる。カラフは一人、宮殿から月に照らされた庭に出る。そこでトゥーランドット姫のお触れを聞く。ここでアリア『誰も寝てはならぬ』がカラフによって歌われる。
歌詞[編集]
イタリア語(原文) | 和訳 |
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<<Il principe ignoto>> |
<<名の知られていない王子(カラフ)>> |