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自由に使える時間が死ぬほどあるので、小説を書きたいとかなり前から考えているのだが、まったく思いつかない。とにかく、「こういう事件や出来事が面白い」というイメージが何も思いつかないのである。こういうキャラが魅力がある、というイメージも無い。それでいて、アニメなどを見ると、けっこう感心して、「よくまあ、こういうことを考えるエネルギーがあるなあ」という感じになる。つまり、問題はエネルギーなのである。アニメや漫画にしても、面白いと思えるのは10にひとつか100にひとつくらいなのだが、それぞれ、作者や制作陣が頭を絞り知識と技能を尽くして考えて作っていることは分かる。ただ、その大半は私がかつて感動した作品群の足元にも及ばないのだが、それは私がまだ若くて「何も知らない」状態でそれらの作品と出会ったから、という面もあるだろう。
まあ、私の場合は「小説を書くこと」自体が人生の理想として存在した感じもあって、「こういう小説が書きたい」という切実な動機も無く、周囲を観察してネタを豊富にし、キャラ作りの参考にする、という努力は何ひとつしていない。ドストエフスキーの「作家の手帳」を少し読むと、彼の好奇心の旺盛さに驚く。どうでもいいような庶民のキャラのスケッチ的な文章や、社会的事件のメモがたくさん書かれているわけだ。私のように新聞も読まない、テレビも見ない人間、つまり社会にも人間にも本質的には関心が無い人間は本来小説など書く資格は無いと思う。
まあ、書きたい小説は、下手くそではあっても既に書いてあるし、描きたい絵も既に描いた。社会評論的文章や哲学的考察も別ブログで既に書きすぎるほど書いてあるので、残りの人生を面白くすごすには何がいいか、考え中である。
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