松本清張は「古代史私注」の「プレ大化改新」の中で次のように言っており、私もそれにほぼ賛成する。特に「真骨」思想は日本の天皇家の「万世一系」思想の土台であり、天皇家やその周辺豪族貴族が朝鮮からの渡来人であることの証明だろう。
「大豪族は部族の兵力をもち、部族員たる小作人の生産を搾取する一種の独立国だったが、それが分解して中・小豪族ばかりになると、互いに連合するか、大勢力のもとに依存するかで、地位の安全を保つしかない。これは中央集権的な組織に編成されやすい。私は、それを蘇我稲目・馬子が行ったと思っている。いうなれば、大化改新の官僚組織は、蘇我氏が準備し、孝徳・天智朝が蘇我蝦夷・入鹿を滅ぼしてそれを横取りしたのだと推定している。蘇我氏が自己中心的にすすめていた官僚体制を天皇家が奪取したのが『大化改新』だったのだと考える(蘇我氏が『大王』だったという一部の説は成立しない。『大王』になれるのは新羅の真骨と同じく、その血族でなければ他に承認されなかった。大王家に比すべき勢力と、大王の資格を混同してはならない。」
「大豪族は部族の兵力をもち、部族員たる小作人の生産を搾取する一種の独立国だったが、それが分解して中・小豪族ばかりになると、互いに連合するか、大勢力のもとに依存するかで、地位の安全を保つしかない。これは中央集権的な組織に編成されやすい。私は、それを蘇我稲目・馬子が行ったと思っている。いうなれば、大化改新の官僚組織は、蘇我氏が準備し、孝徳・天智朝が蘇我蝦夷・入鹿を滅ぼしてそれを横取りしたのだと推定している。蘇我氏が自己中心的にすすめていた官僚体制を天皇家が奪取したのが『大化改新』だったのだと考える(蘇我氏が『大王』だったという一部の説は成立しない。『大王』になれるのは新羅の真骨と同じく、その血族でなければ他に承認されなかった。大王家に比すべき勢力と、大王の資格を混同してはならない。」
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