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「Wild Magic」は作者への興味を失ったので、翻訳作業は中止します。
詳しく言うと、同じ作者の「女騎士アランナ」シリーズの日本語訳を読んで、この作者が大嫌いになった次第。女作者の書くヒロイックファンタジーは、男の読者には読むのが耐え難い。
騎士道物語は、原則としてプラトニックラブでないといけないのである。
まあ、茅田砂湖、栗本薫くらいが、ぎりぎり限度か。恋愛や性的要素が無いわけではないが、あくまでヒロイックファンタジーの許す範囲内、という節度が彼女たちの作品にはある。つまり、本気でヒロイックファンタジーが好きだから、書いていいことといけないことの区別が感覚的に分かっているのだろう。タモラ・ピアースは「女騎士アランナ」シリーズを最初、大人向けに書いたものを子供向けに直したようだ。その結果、セックスの要素が消されないまま残され、そこに妙なフェミニズム思考まで入り込んだもので、どうにも生臭い話になっている。
男(男の子)が読みたいのは「三国志」や「水滸伝」や「西遊記」であり、ロビン・フッドやアーサー王宮廷の騎士物語なのである。騎士は女といちゃいちゃするのではなく、甲冑に身を包んで敵と戦うから騎士の意味があるのだ。
というわけで、この先、気が変わらなければ、「ワイルド・マジック」の翻訳は終わり。
このブログは、「断片的文書保管所」兼、日々の夢想と妄想の記録置き場とします。
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「それなら、分かった。でも、これだけは覚えておいて。あんたに上品な格好をさせ、きちんと身支度させるのは私の務めだってね。私は他人からけちん坊だと言われたくはないからね」
ダイネは彼女が注文して食べた料理の多さを思い出した。「私に変なところがあったら、そう言ってください。直しますから」
オヌアはくつくつ笑った。「十分いいよ」
戻ってくるとクミールは馬囲いの外の寝台の支度をした。(注:寝台を「上げた」とあるが、意味不明。)「もう寝たほうがいい」彼女は忠告した。「明日の夜明けの1時間前には出発するからね」
ダイネは携帯寝具を横たえ、のたくるようにその中に潜り込み、覆いの毛布の下で、ゆるいドレス以外は全部脱いだ。「オヌア?」
女はすでに眠りかかっていた。「うん?」
「ありがとう」

(原文ではここで1行空き。つまり、意味段落の切れ目である。このシーンの終わり、ということ。)
広場にごたごた立っている料理屋のテントの一つでオヌアは二人のためにたっぷりとした食事を注文した。食事の後、ふたりはその辺を探索した。しばらくするとダイネの目は目を凝らすことに疲れてきた。貧しい山村から来て、彼女は目を向けるたびにあらゆる所にあまりにも多くの物が見られることが信じられなかった。
「直しておくものは無いかい」彼女の新しい雇い主は尋ねた。彼女の目は皮製品の店の陳列棚の上のブーツを見ていた。
「大丈夫です」ダイネは答えた。クミールの疑うような眼差しに出遭って、彼女は強く言った。「本当です。雨があまりに―」彼女は、盗賊たちの攻撃を受けたのが他人の農場だったかのように見えるように言おうとして、言葉を飲み込んだ。「雨があまりに多くて火を焚くのが大変なんで、道具はたくさん持ち出したんです。衣類やブーツや寝袋や。本当に何も要りません」(注:ここの原文はまったく意味不明。この作者は、「含蓄のある」表現が好みらしい。翻訳者泣かせである。だんだん、訳すのが面倒になってきた。)女の緑灰色の目にまだ疑いの色があるのを見て、彼女は手を上げた。「女神さまに誓います」
「ふむ、あんたの方は彼女を赦免するかい、陛下?」女はタホイに言った。(注:ここの英文は意味不明だが、こう訳しておく。何かのユーモアなのだろうが、ユーモアになっているのかどうか。)「私は、あんたの代わりに働く、働き者を探したほうがよさそうだね。あんたの新しい友達は私と一緒に来るんだよ。見張ってな!」彼女はダイネを囲いから連れ出した。(注:ここでのオヌアの言葉も原文は意味不明だが、とりあえずの訳。まあ、もともと辞書すら引かずに、意訳し、超訳する予定だったのだが、辞書を引いても意味不明の原文が多くなってきたwww))
「タホイというのはクミールの言葉で牡牛の意味さ。気をつけな、そいつは主人以外には危険だから……」オヌアは言いかけて黙った。タホイの羽毛のような尻尾が振られていた。戦士のような、彼女の番犬が、機嫌のいい子犬のようになって、ダイネの掌をなめ、立ち上がって彼女の顔を嗅いだ。「そいつは番犬だと思われていたんだけどねえ」オヌアは眉をひそめた。「愛玩犬なんかじゃなくて。すべての人間を自分の友達と思うようなね」
「彼を責めないでください」ダイネは顔を上げて、弁解するように言った。彼女の指はタホイの掻いて貰いたいところを掻いていて、犬の尾は嬉しげに地面を叩いている。「動物たちは私が好きになるんです。それだけです」
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