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S7 登下校路で

灰原哀とコナンが一緒に下校している。

哀「若くて美人なんでしょう? 恋愛関係のもつれに決まっているじゃない」
コナン「お前なあ、小学生のセリフかよ」
哀「でなければおカネね。まず、それが犯罪の動機の90%。あ、憎しみは恋愛と同じと数えること。可愛さ余って憎さ百倍って昔から言うでしょ」
コナン「でも、捜査しようにも、俺じゃあ、大人の話に首を突っ込めないからなあ」
哀「だから、無理な探偵ごっこなんかやめればいいのよ。大人しく小学生ライフをエンジョイしたら? 蘭お姉さんと一緒にお風呂に入ったりして」
コナン「お前、殺すぞ」
哀「私が幻影マジックショーの内情を探ってあげようか」
コナン「え? できるのかよ」
哀「簡単よ。少年探偵団のバッチは何のためにあるのよ。連絡だけしか使えないと思っているの?」
コナン「盗聴かよ。それ、犯罪だぜ」
哀「まあ、これも子供の特権ね。捕まっても、誤魔化せるんじゃない?」
コナン「うーん」



S8 米華デパート屋上


コナンが屋上で考えている。平日で人は少ない。
コナン(独り言、またはナレーション)「絢子さんを殺す動機のある人は彼女の周辺にはいないように見えたけどなあ。まあ、動機は後廻しにして、なぜ彼女を気球に吊り下げたのか。よほど彼女に恨みを持つ人物で、彼女の死体をさらしものにしたかったのだろうか」
小さい女の子が、手にした風船をうっかり放し、風船が手から離れる。
女の子、泣きだし、コナンの注意が風船に向けられる。
その時、風船が突然の風に吹かれ、大きく流される。
コナン、はっと何かに気が付いた顔になり、屋上の端に駆け寄る。
コナン(金網からやや下の角度で遠方を見て)「そうか、そうだったのか。これで、気球に彼女が吊り下げられた理由が分かった。……」

S9 灰原哀の部屋

コナンと哀が、テーブルの上の何かを見下ろして話している。
コナン「やはり、そうか」
哀「でも、これじゃあ、殺人の理由にはならないんじゃない? むしろ、絢子さんが死んだら困るでしょう」
コナン「そこが実はこの事件のポイントさ。忌々しいことに、絢子さんはこの犯人に殺されたようなものだが、おそらく犯人を殺人罪に問うことはできないと思う。だが、犯人を挙げないと絢子さんも浮かばれないだろう」 
哀「で、これをどう解決するのよ。今回は小五郎のおっちゃんを使うことはできないでしょう」
コナン「阿笠博士に働いてもらうかな」



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S4 幻影マジックショー事務所

団長の如月、マネージャーの水無月が話している。
水無月「ですから、今月中に先方に600万振り込まないと、うちは倒産です」
如月「分かっている。何度も言うな」
水無月「ただでさえ苦しいのに、絢子ちゃんの変死まであって、踏んだり蹴ったりです」
如月「公演は続ける。絢子の後釜はシモーヌ美和子で行く」
水無月「はあ、そうですか。美和子は喜ぶでしょう。チーフアシスタントをやりたがっていましたから」


S5 米華劇場

蘭「珍しいわねえ。コナン君がマジックショーを見たいなんて」
コナン「うん、この前の事件があって、幻影マジックショーってどんなかなあって興味がでちゃった」
コナン(横を向いて独り言)「なんちゃって、本当はマジックなんて興味ないけどね」

舞台ではマジックショーが行われている。紋切型のマジックがほとんど。

蘭「魔術師如月のアシスタントさんはシモーヌ美和子って人に代わったんだ」
コナン「ふうん、あの人魔術師如月って言うんだ」
コナン(横を向いて独り言)「なあにが魔術師だよ。ペテン師の間違いだろ」

舞台で、如月が、ホスト風のにやけた顔で、マジック成功の後の気障な一礼をしている。

S6 劇場楽屋

美和子「絢子のこと? そうねえ、人から恨まれるような子じゃなかったけど、昔のことは分からないからねえ」
蘭「昔って?」
美和子「ここに来る前は彼女ファンタジックサーカスにいたのよ」
蘭「でも、そこ潰れたんですよね」
美和子「そう。だから、倒産のどさくさで、いろいろあったかもしれないわね」
蘭「恋人はいなかったんですか」
美和子「いなかったと思うけど、まあ、確かなことは言えないわ。案外、秘密の恋人がいたりして」
コナン「団長さんとか?」
蘭「こらっ、小学生がなんてこと言うの」
コナン「だって、ポスター見て、あの二人お似合いだなあって思ったんだもん」
美和子(笑って)「残念ながら見当ちがいね。実は、これは秘密だけど、うちの団長、女には興味無いの」
蘭「ええーっ。もしかしてそれって」
美和子「それそれ」
二人でくつくつ笑う。
コナン、まったく理解できないような顔を作る。




シナリオというよりは、漫画のネームを文章で書いたようなものになると思うが、橋本五郎の「空中踊子」を「名探偵コナン」のアニメ脚本にしてみる。骨組みだけである。



S1 米華デパート屋上の遊園地

コナンと「少年探偵団」メンバーが遊びに来ている。
コナン(独り言)「なんで俺がデパートの遊園地なんかに来なきゃならねーんだよ」
あゆみ「ねえ、コナン君、あれ乗ろうよ」(メリーゴーラウンドを指す)
コナン「いやだよ。子供っぽい」
あゆみ「あら、私たち子供じゃない」
玄太「何だ何だ。コナンだけ一緒かよ」
光彦「みんなで乗りましょうよ」
仕方なく、コナンも一緒に回転木馬に乗る。
大喜びのあゆみ。楽しげな玄太、光彦。やれやれという顔のコナン。
ふと遠くを見るコナン。
その目の先に、デパートの屋上端から上がっているアドバルーンが見える。
コナン「あれは……」


屋上と気球のちょうど中間くらいに、気球からロープで吊り下げられた物が見える。
風でその物の方向が変わり、それが何か分かる。

スポーティな身なりをした若い女性である。そして、それは死んでいる。

「それ」に気づいた他の客が悲鳴を上げる。


S2 米華デパート屋上

警察が屋上に出動してきている。
 目暮警部「死因は後頭部の打撲ですな。鈍器で頭を殴られて殺され、この気球に吊り下げられたらしい。コナン君より先に気づいていた人もいたようだが、その人たちはみんな人形だと思っていたようだ」
阿笠博士「しかし、何のために気球に吊り下げたんでしょう」
 目暮警部「世間を騒がすため、いわゆる愉快犯でしょうな」

近くで聞いている少年探偵団。
玄太「誘拐犯だって。誘拐犯じゃなく殺人犯だよなあ」
光彦「誘拐犯じゃなく、愉快犯です」
玄太「愉快犯? 愉快な犯人か? ピエロみたいな?」
光彦「世間を騒がして喜ぶという、精神の異常な犯罪者を愉快犯と言うんですよ」
玄太「へえ、そんな奴いるんだ」
あゆみ「こわいわ。そんな人がいるなんて。ねえ、コナン君」
コナンは難しい顔をしてコンクリートの上の死体を見ている。
コナン「この人、見たことあるよ」
目暮警部「ほう、そりゃあ助かる。身元の分かるものが死体には無かったからなあ」
コナン「ここに来る途中の米華劇場のポスターで見た顔だと思う」

S3 毛利探偵事務所

小五郎「あのフランシーヌ絢子ちゃんが殺されるとはなあ」
蘭「幻影マジックショーのアシスタントさんでしょう?」
小五郎「幻影マジックショーはマジックより、絢子ちゃんで持っていたようなもんだ。美人薄命とはよくいったもんだ」
蘭「私も気をつけなくちゃあ」
小五郎「お前は大丈夫だ。長生きするよ」
コナン、にやにやしながら聞いている。
蘭「で、お父さんがなぜ捜査に加わるの?」
小五郎「米華デパート社長からの依頼でな。デパートに悪い噂が立つ前に事件を解決してほしいそうだ」
コナン「ねえ、あのデパートの屋上は、夜は入れるの?」
小五郎「一応、鍵はかかるが、トイレの窓から出て屋上に入ることはできるようだ。特に盗まれるものは無いから、まあ飛び降り自殺志望者の侵入を阻止するだけが鍵の目的だったようだな」
蘭「お父さんは、何か事件解決の目当てはあるの?」
小五郎「まあ、ライバルデパートの社長なんか調べてみようかな、と思っているんだが」
コナン「幻影マジックショーの人は調べた?」
小五郎「特に絢子ちゃんの死に関係のありそうな人間はいない……って、何でお前が首を突っ込むんだよ」
コナンの頭をげんこつでなぐる。
コナン(頭をかかえながら呟く)「マジックショーに関係ないって本当かなあ」






読みかけの本のこと。橋下五郎のだけは読了したもの。

エラリー・クイーン「中途の家」。
中途とは、建築途上の意味ではなく、ある地点とある地点の中間地点の意味。例によって描写が煩雑で、不要と思われる情景描写や心理描写が多い。事件もあまり魅力を感じない。
ビガミスト(重婚者)である被害者を殺したのは、おそらく平民である方の妻。金持ちの娘(義理の娘)との間にもこのビガミストはおそらく肉体関係あり。あまり気色のいい話ではなさそうだ。もっとも、第二章の最初のあたりまで読んでの感想である。

法月倫太郎「生首に聞いてみろ」。
描写は丁寧で、ご本家のエラリー・クイーンほど無駄な描写は無いところがいい。しかし、魅力があるかと言えば、魅力は無い。全体に地味である。話の冒頭から読者を惹きつけるだけの魅力が無い。キャラの魅力も事件の魅力もユーモアなどの魅力も無い。要するに、推理小説ではなく、普通の小説を読んでいるような気分。ハラハラドキドキが無い。題名はキャッチ―だが、内容の印象とはかけ離れていて、無理につけたような題名である。まあ、A川Aリスよりはマシか。キャラの作り方は、AAのほうが若者受けするだろう。

「橋本五郎探偵小説選Ⅱ」
これは秀作が多い。昭和初期の無名作家だが、現代の推理小説よりはるかにトリックは合理的で面白く、描写に節度と気品があって読後感がいい。作中のトリックは、「名探偵コナン」などでパクって使うこともできそうである。特に、泥棒の青年が金持ちの自殺未遂娘を救う話は、「怪盗キッド」を出す話にも応用できそうだし。(なお、私は「コナン」のトリックはまったく評価していないし、コナンという小学生を事件解決者とすることから来る無理は噴飯ものだと思っているが、これが多くのファンを持っていることは利用できるだろう、ということだ。)連作らしい作品の主人公の鳩ノ(「鳩」の字は難しい字。ワードでは出ない。)という名前が良くない。
映像的に面白そうなのは、気球の下に若い娘の死体がぶら下がっている話。誰が何のために死体を気球にぶら下げたのか、という謎に、実に合理的な解決を与えている。トリックが三次元的で、解決部分で謎を図解すること自体がアニメ的に面白いと思う。




1. 2016年6月24日 13:51:27 : DxxoC1050o : h6ckoE5QLWk[2]
日本では 今年 出版された翻訳版『BIS 国際決済銀行 隠された歴史』
原題『Tower of Basel(バーゼルの塔)』
 https://www.amazon.co.jp/BIS-%E3%83%93%E3%83%BC%E3%82%A2%E3%82%A4%E3%82%A8%E3%82%B9-%E5%9B%BD%E9%9A%9B%E6%B1%BA%E6%B8%88%E9%8A%80%E8%A1%8C-%E9%9A%A0%E3%81%95%E3%82%8C%E3%81%9F%E6%AD%B4%E5%8F%B2-%E3%82%A2%E3%83%80%E3%83%A0%E3%83%BB%E3%83%AC%E3%83%9C%E3%83%BC/dp/488086336X

英国人 アダムス・レボーの著書で 2013年に 発行されている。
ロスチャイルドの名は 伏せられているが,
BIS および その下部組織 ECBが 何ものか?が記述されている。

3年前から欧米ではベストセラーとなっているにも関わらず,
日本のマスコミは 一切 この書を 紹介してこなかった。
今後も無視していくだろう。

米国のブロガー マイケル・スナイダーは 今年2月
こんな記事を書いている。

[ドナルド・トランプは正しい
 連邦準備制度理事会を監査する必要性の
 100の理由は ...]
 2016年2月23日 / マイケル・スナイダー
 http://theeconomiccollapseblog.com/archives/donald-trump-is-right-here-are-100-reasons-why-we-need-to-audit-the-federal-reserve

 大多数の人々が これまで耳にしなかったでしょうが,
 非常に強力な国際組織が
 全世界のマネーサプライをコントロールしています。

 それはBIS(国際決済銀行)と呼ばれていて
 中央銀行の中央銀行なのです。
 スイスのバーゼルに在り
 香港とメキシコシティーに 支店を持っています。

 それは 基本的に 課税されず
 いかなる国の法的規制からも免れていて
 選挙などで選ばれたものではなく
 説明のできない中央銀行です。
 ウィキペディアさえ それを認めています。
 「それは 如何なる中央政府に対しても 説明責任が無い」

 BIS(国際決済銀行)は 第二次世界大戦の間
 ナチスのためのマネーロンダーとして機能した。
 しかし この頃、BISの主要な目的は 建前上
 「中核的で計画的なグローバル金融システムを導き指示する事」だった。

 今日 58か国の中央銀行が BISに属します。
 翌年に渡る米国経済 また他の国々の経済に関して
 決定権を有している
 如何なる政治家も太刀打ちできない
 多大な権力機関なのです。

 2か月置きに 世界の中央銀行総裁は
 もう一つの「グローバル経済会議」のためにバーゼルに集まります。
 それらの会議の間に、
 地球上の 全ての男女と子供たちに影響を及ぼす決定がなされますが、
 誰一人 そこで どんな決定がなされたか?知る由は無いのです。

 BIS(国際決済銀行)は全世界のエリートによって設立された組織です。
 そして 全世界のエリートの利益のために動きます。
 そして それは新生の[One World Economic System]の
 重要な基礎の1つである事を目的とします。

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