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名探偵コナン第五シーズンだと思うが、「蘭の初推理」の回は、トリックも推理過程も素晴らしい。まず、段差から被疑者の妻への愛情を疑うという導入がいいし、車のエアコン吹き出し口に弱い毒薬(ホルムアルデヒド類か)を仕込んでいるので、涼しい日には何も起こらず、暑い日にはめまいが起こるという推理が素晴らしい。いわゆる「蓋然性の犯罪」パターンとして、これは現実性が非常にある。実際に車が事故を起こしても、エアコン吹き出し口まで調べることはまずないだろうから、これは現実にも「使える」アイデアであり、ある意味危険な話でもある。これまで読んだ推理小説の中で、これほど現実味のある話は無い。
おそらく、そういう意味でのこの話の「価値」に気づいている人は少ないと思うが、あるいは知っていても言わないのかもしれない。
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某スレッドにあった「肉体と思考の持続力をつける方法」の最後のまとめ部分だけ転載。
まあ、たいした内容ではないが、思考のきっかけとするために冒頭に置いただけだ。



彡(゚)(゚)「この辺で普段の生活指標をまとめたるで」

【朝】
・まずは熱めの風呂に入って行動力アップ
・体力つけるために軽く筋トレorウォーキング
・集中力を養うために軽く勉強or読書
・勉強の気分転換に家事または瞑想

【昼】
・何にもやる事がなければ美味しいものを食べに外食
・勉強の時に使うお菓子を買うのも良いと思う
・やる気がある時は自炊する
・夕食までは自由に遊べる時間にする

【夜】
・体力をつけるために軽く筋トレorウォーキング
・夕食後は再度行動力をアップさせるために風呂に入る
・お菓子を食べながら勉強
・気分転換に家事or瞑想
・ストレッチして寝る



思考実験として、「あなたが10歳くらいから人生をやり直せるなら、どういう生き方をするか」と、「あなたがこれから毎日24時間完全に自由に生きられるなら、どういう生活をするか」などの問題を考えておきたい。もちろん、「完全に自由に」とは、常識の範囲内の話で、まあ年金程度のカネが自由になる、という想定でいい。要するに、老後をどう生きるのが一番いいのか、という問題だ。もし若い人なら、自分の年齢相応の設定で考えればいい。

第一の問題についての答えは

1 毎日15分以上の外国語の勉強をする。
2 毎日15分以上の運動をする。
3 毎日15分以上の書道の練習をする。
4 学校教科書は、必ず授業までには読んで、疑問点を明確にして授業を受ける。
5 疑問点の解明できていない部分は教科書に印をつけておく。
6 疑問の答えは教科書に書き込むか、付箋に書いて教科書に添付する。
7 字はいつもゆっくり丁寧に書く。
8 周囲をよく観察する。
9 知らない物事や言葉は必ず調べる。
10 いつも清潔にする。

といったところで、後は良識的範囲でクラスメートなどとはつきあえばいいだろう。若いうちは記憶力がよいから、記憶の大切さに気付かないものだが、「整理された記憶」というものは将来的に大切になるから、「あらゆるものを整理して記憶する」ということも条項の中に入れてもいい。

第二の問題は、第一の問題から「学校」という要素を外し、「残り時間が少ない」という要素と、「少しなら自由になるカネがある」ということを加味したらいいだろう。その答えは


1 細切れの時間を利用して体を使い、健康を増進する。
2 自分で時間を決めて好きな物事の「勉強」や「研究」をする。
3 自然に親しむ。
4 趣味を持つ。
5 ネットなどから世界の情報を得る。
6 健康についての知識を持つ。
7 自分の知り得た有益な知識を書き残し、あるいは発信する。
8 資金力を増やす工夫をする。
9 身近な法律や行政についての知識を増やす。
10 死ぬ日まで、独力で生きられる努力をする。


といったところか。まあ、後半は無理にひねりだした答えである。




エラリー・クイーン「中途の家」の「読者への挑戦」まで読んだところなので、少し整理しておく。

1)ビル・エンジェルを「中途の家」に呼ぶ電報を打ったのは誰か。それとも、これはビルの嘘か。なお、ジョーが打った電報であるとは考えにくい。この家にビルを呼ぶことは、これまでの重婚生活を告白することになるからである。あるいは、そういう覚悟で呼んだのか。ビルはジョーからの電報を提示しているが、それが本当にジョーの打ったものかどうか。
2)同様に、誰がなぜアンドレアを「中途の家」に呼ぶ電報を打ったのか。それともこれはアンドレアの嘘か。アンドレアの話の通りにジョーが電報を打った人間だとしたら、その意図は何か。もっとも、これに合理的な意図は考えにくい。この家にアンドレアを呼ぶことは、ジョーにとって破滅を招くことにしかならないからだ。また、これがアンドレアの嘘でないとしたら、なぜ母親や婚約者に無断で、わざわざパーティを抜けてジョーに会いに行ったのか。二人の間に肉体関係でも無いならば、この行動は不自然である。
3)エラリーは、なぜ「中途の家」にフォードが止まっていただろうと言ったのか。あの殺人の時点でこの「中途の家」にフォードが止まっていたとしたら、ジョーはパッカード、ビルはポンティアックに乗ってこの家に来たはずなので、犯人はルーシーだ、とエラリーは指摘しているに等しい。それに対して、ビルが抗議しないのも不自然。フォードが犯罪現場にあったという目撃証言は誰からも出ていなかったはずである。フォードのエンブレムとタイヤ跡による警察説をエラリーは受け入れたということか。

4)時系列で、書いておく。

ⅰ 8時ごろ:アンドレア「中途の家」に着く。家を覗いた後、しばらく車を走らせて時間つぶしをする。この時には皿の上のマッチは0本。(アンドレアの言による)
ⅱ 8時半ごろ:アンドレア、「中途の家」に戻る。死体発見と同時に「犯人」に殴られ気を失う。気を失う前に見た灰皿の上のマッチの燃え殻は6本。(アンドレアの言による)
ⅲ 9時少しすぎ:アンドレア気がつく。手の中に「話すと母親の命がない」という脅迫状。家から飛び出し、キャデラックで逃走。(この時点で、灰皿のマッチが20本になっている)
ⅳ 9時少し前:ビル、「中途の家」につき、しばらく車の前で待つ。(なぜ? たかが15分くらい前なら、家に入ってジョーに会うほうが自然ではないか?)家の前に、ジョーのパッカードとアンドレアのキャデラックが止まっているのを見ている。フォードは見ていない。(8時からわずか30分ほどの間で、フォードがこの家に到着し、それに乗っていたらしい「犯人」がジョーを殺し、8時半ごろに入ってきたアンドレアを殴って気絶させ、「脅迫状」を苦心して書いてアンドレアの手に握らせ、それから逃走した直後にビルが来たことになる。犯人にとってはすれすれの行動で、実に都合がよすぎる時間配分と言うべきだろう。)
ⅴ 9時少しすぎ:ビル、家から逃げるアンドレアを目撃、家に入って死体を発見する。

5)以上から、合理的に導ける解は、一番合理的であるのは、ルーシーが犯人であるというもの。動機は、a 夫の重婚の事実を知った怒り。b 夫の生命保険で手に入る巨額のカネ

6)その他の解として、アンドレアが犯人という考えもある。行動が一番怪しいのは彼女。ただ、動機は不明。ビルの生命保険が母親を経由して将来は自分の手に入ると誤解して殺したか、痴情のもつれか。

7)第三の解として、ビルが犯人であるという解もある。現場にいた人間はアリバイの無いルーシーと、挙動不審のアンドレア以外は彼しかいないからである。動機は不明。ビルの生命保険をどこかから聞いていたか、あるいは単にジョーが嫌いだったからとか、あるいは8時から8時半の間にすでに「中途の家」に到着し、ジョーとの会話の中でカッとなるようなことがあって突発的に殺したか。これが正解だとしたら、一番意外性があるが、一番アンフェアな解である。もしも、ジョーが重婚の事実と保険金のことを、ビルに告白してそうなったとすれば、これが正解かもしれない。つまり、ルーシーにカネを与える目的と、気に入らない義弟を片づける目的。ビル自身もアリバイは無いも同然である。なお、これに加えて、この場にルーシーもいた、としてもいいが、そうするとルーシー犯人説であってもべつにかまわないということになる。

8)その他の人物に関しては、特記するほどの記述が文中に無いから、もし上記以外の人物が犯人なら、それこそアンフェアの最たるものだろう。

9)「マッチの数」に何の意味があるのかは、まったく分からない。問題は、8時から8時半までの間で、タバコを吸う以外の目的でマッチをするとしたら、何のためか、だろう。コルクを焦がすため、というのは殺人が起こって後、つまり8時半以降である。その前にすられた6本の意味は? ランプをつけるため? アンドレア自身も8時にランプを点けたと言っているから、特に問題になることは無さそうだが。それとも、マッチの外函(包み紙というか、ケースと言うか)が現場に無いのが問題なのか? エラリー・クイーン探偵が言うほど、マッチの数が謎の解明に決定的な意味を持っているという可能性はまったく考えられない。



(解答編)というか、解答を読んだところだが、答えは8)で、まさにアンフェアの最たるものであった。何しろ、マッチの意味が、「犯人はパイプを吸っていたはずだ。パイプを吸うのは男しかいない。だから犯人は男に限定される」というもので、あきれてしまう。まあ、西洋ではパイプは男しか吸わないという不文律があるのかもしれないが、そんなのは男尊女卑時代の遺習だろう。それはいいとしても、犯人の犯行動機が「ある女性への思慕の気持ち」なのだが、それについてほとんど作中で言及されていなかったはずだ。ロクでもない若い男女のいちゃつきはくどいほど描写されていたが、推理の根幹に関わる男女関係の描写がほとんどゼロで、最後に言われても、何の説得力もない。その他の根拠もほとんど屁理屈である。
これだから、推理小説は子供の読み物と馬鹿にされるのである。
毎度言うが、エラリー・クイーンの作品には「余計な描写」が多すぎて煩わしい。これはその追従者のA川Aりすにも共通している。おなじクイーンの信奉者の法月綸太郎は、余計な描写は少ないが、推理の根幹となる部分がクイーン同様に馬鹿馬鹿しいのは、「生首に聞いてみろ」で分かった。




名探偵コナンのシナリオというか、たたき台シナリオを書くのがなかなか面白かったので、続けて何か書いてみようかと思ったが、橋本五郎の作品のネタはやめて、適当に素材を探してみることにする。映画などで使われたトリックをアレンジできないだろうか。たとえば、ヒッチコックの作品の中でもあまり有名でない作品のプロットやトリックなど。
出演俳優が三流なので、作品としてヒットせず、評価もされていない作品の中でも「ファミリー・プロット」は、まさにプロットが良くできているし、「フレンジー」もそうである。だが、前者はおおがかりな話すぎて、30分では収まらないだろうし、後者は陰惨すぎる。

「ファミリー・プロット」を構成する要素を並べてみる。

1偽占い師と詐欺師の貧乏夫婦
2遺産相続と偽占い
3誘拐(犯人のアジトへの隠匿)
4身代金受け渡しとヘリコプターを使った逃走
5火事(放火)を利用した自己消失
6正体不明の大物犯罪者の追跡、正体解明
7自動車による殺し合い
8誘拐犯のアジトへの侵入と危機と脱出
9宝石の隠し場所の謎

今思い出すだけでこれだけある。この3分の1くらいの要素で30分のシナリオが書けるだろう。
コナンの「アクション重視回」なら、3,4,7、8だけでも話が作れそうだ。

とりあえず、登場人物を仮に決めておく
いつものメンバーのほか


1 誘拐される重要人物(政治家、皇族、大金持ちなど)千藤明良54歳
2 誘拐犯(表向きは宝石商)倉田京平37歳
3 誘拐犯の情婦 白藤咲江29歳
4 怪盗キッド
5 誤認逮捕される「革命家」山村幸太郎27歳

後は、「寝かせて」幾つか細部や変更点を考えてから書きだすことにする。







S10 米華劇場楽屋

・ホワイトボードの前に目暮警部、阿笠博士が立ち、その前に数人の人物(如月、水無月ほか)がいる。コナンと蘭は後ろの方にいる。

目暮警部「今日お集まりいただいたのは、米華デパート美少女遺体吊り下げ事件を解決するためです。この事件の謎を解いた阿笠博士にまずお話いただきます」
阿笠「最初に、この事件を混乱させたのは、気球に遺体を吊り下げるということに、合理的な意味が見いだせなかったことです。せいぜいが、誰かへの見せしめか、デパートの評判を落とすことくらいでしょう。そして、後者については、毛利小五郎氏の調査によって、その可能性は少ないことが分かりました。というのは、米華デパートのライバルであるケンジントンデパートは、今年中に店をたたむことが決定済みだということですから。
「さて、それでは、被害者の絢子さんはなぜ気球に吊るされねばならなかったのか。そもそも、ここにはどのような犯罪があったのか。
「確かに犯罪はありました。いや、未遂に終わった犯罪というべきでしょう。つまり、殺人は無かったということです。
「ここで思い出してほしいのは、遺体が見つかった日の前日、この米華町は大風が吹いていたということです。風は夜中すぎまで吹いていました。しかも、ほとんど同じ方向にです。」
阿笠博士、ホワイトボードに大きな地図を貼る。
阿笠「ご覧のとおり、ここが米華デパートです。そして気球の高さは、屋根の端からおよそ100メートル。さて、風が南から北に吹いて、気球をおよそ地上から30度の角度に傾けたらどうなるか。100コサイン30は、およそ85メートルとなります。さて、米華デパートの北85メートルの地点には何があるか。そう、米華城です。その天守閣のしゃちほこは金箔が貼られていることは有名です」
一同、驚いた顔になる。一人は驚くより、苦痛の表情になる。
阿笠「つまり、絢子さんは、あの強風の日に、気球に上り、命綱で体を縛った上で、米華城の上に下りてしゃちほこの金箔を盗もうとしたのです。いや、そうするように強制されたのです。
「しかし、それはあまりに無謀な試みでした。風の向きが突然変わった時、彼女の体は風にあおられ、天守閣の一部に激突したのです。彼女の遺体には頭部の打撲のほか、肩のあたりから背中にかけての打撲もありました。地面に倒れてできた打撲にしては激しすぎる打撲傷でした。
「そのまま、彼女の体は命綱にぶら下げられた状態のままでいたが、翌朝、風が止むと、気球は垂直にあがったため、彼女がどこで死んだのかが分からず、殺された後に吊り上げられたという錯覚を生んだのです」

如月「ならば、絢子が泥棒をしようとして、自分で勝手に事故死しただけだったんだ。これで事件は解決か。もう帰っていいかな」

目暮警部「お待ちください。彼女は犠牲者です。自ら望んで犯罪を行ったわけではありません。ここに録音されたものがあります」

(二人の人間の会話)
A男「じゃあ、如月さんの指示で絢子はあんなことをやったんだ」
B男「ああ、もともとサーカスで曲芸をやっていたから、身は軽いんで、そこを見込んだんだが、ドジをふみやがってな。運の無い女さ」
A男「で、借金の600万円はどうするんだよ」
B男「こういうこともあろうかと、俺を受取人にした生命保険に入らせていたんだ。俺にぞっこんだったんでな。まあ、それでなくても、危険なマジックもあるから、お互いを受取人にした上でアシスタントになるという約束だったんだ」
A男「安心した。これで、一座は無事だな」
B男「まあな」

幻影マジックショーのマネージャーの水無月が顔を青くして震えている。

目暮警部「声でもうお分かりですね。水無月さん、如月さん。お二人の声です」

如月「だが、こんなのは証拠にはならないはずだ。それに、あれは事故だったんだ」

目暮警部「日本の裁判では裁判官と検察が有罪と思えば有罪なんです。さあ、行きましょうか」

コナン「ひでえ話」
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