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「そして、私は何の代償も無しに君がその少女を得るのを手助けする気はない」ドワーフは一本の指を上げた。「私はひとつの条件のもとでそれをやるつもりだ。それほど難しい条件ではないが、それでも条件は条件だ」
「それは何だ」
「私は君の体の中に入る。我々はダンスホールに行く。君は彼女にダンスを申し込み、君のダンスで彼女を虜にする。そして君は彼女を君の物にする。だが、君は最初から最後まで一言も言ってはならない。彼女と行きつくところまで行くまで、君は物音ひとつ立ててはならない。それが唯一の条件だ」







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私は唇を舐めた。それが本当ならうますぎる話のように聞こえた。私がこのドワーフを体の中に入れたら、二度と出てこないのではないか。私の体はこのドワーフに乗っ取られてしまうのではないか。私があの少女を愛するかぎり、そういう事態にはなりたくない。
「君は怯えているね」私の心を読んだかのように彼は言った。「私が君の体を奪う気だと思っているんだろ?」
「君の話をいくつか聞いたことがある」私は言った。
「思うに、良くない話だろうな」
「ああ、良くない話だ」
彼はずるそうな笑いを浮かべた。「心配するな。私は力があるが、人の体を完全に乗っ取ることはできない。そのためには同意が必要なんだ。お互いに同意しない限り、そういうことはできない。君は永遠に自分の体を乗っ取られたくはないだろう?」
「ああ、もちろんだ」私は震えながら言った。


私はハリー・ポッターシリーズには全く興味が無く、読んだことも無いのだが、下の記事は、ハリー・ポッターシリーズに対する痛烈な皮肉ではないか。つまり、シリーズ内の「お約束」についてのデータさえ大量にインプットすれば、AIでも書ける内容だ、という皮肉である。







AIが「ハリポタ」全7巻のデータを元に新作を書き上げ話題に

2017-12-16 18:00
  • 1

ここ数年、ハリー・ポッター・ファンは魔法界から新しいコンテンツが続々と送られてきたおかげで充実していたはずだ。映画『ファンタスティック・ビーストと魔法使いの旅』はシリーズ2作目が控えているし、映画『ハリー・ポッターと死の秘宝』から19年後を描いた舞台劇、『ハリー・ポッターと呪いの子』が2016年にロンドンで初演され、その上、J・K・ローリングはよくツイートを投稿してくれる。ただ、ポッタリアンには残念だが、オリジナルの書籍シリーズの第8巻が出版されることはないと言われている。そこへ現れたのがAIに続編を書いてもらおうというというアイデアだ。


人々が待ち望んでいる『ハリー・ポッター』の新作を書こうと立ち上がったのはBotnik Studios。公式ウェブサイトによると「機械とコラボすることにより奇妙キテレツな新しいモノづくりをする作家、アーティスト、開発者のコミュニティー」だそうだ。今回Botnikは予測テキストを打ち出すAIを使い、ローリングのハリポタ・シリーズ全7巻の内容をデータベースにして作品を自動で作り上げたのだ。

We used predictive keyboards trained on all seven books to ghostwrite this spellbinding new Harry Potter chapter https://t.co/UaC6rMlqTypic.twitter.com/VyxZwMYVVy - Botnik Studios (@botnikstudios) 2017年12月12日

「全7巻の内容をベースに予測入力キーボードを使って魔法の魅力がいっぱいのハリー・ポッター新作をゴーストライターに書かせてみた」

想像通り、結果は相当笑えるもの(例えば、「魔法:それはハリー・ポッターが良いと思ったもの」という一文があった)が書きあがっているが、登場人物の中には再び完璧に描き出されていたキャラクターもいた。ハーマイオニーはこの"新作"でも一番頭脳明晰で、ロンの惨めさにはさらに磨きがかかった(例、「ロンのロン・シャツはロン自身のように惨めだった」)のだ。

もちろん、結末にはハリーの決め台詞が出て来る。我らがヒーローがこう言い放つのだ。「僕はハリー・ポッターだ。闇の魔術よ、覚悟しろ。なんてこった!」

ツイッターにはBotnik版のハリポタ・シリーズがあるべきだという肯定的な意見が多く寄せられており、これには筆者も賛成である。新しいハリポタのスマホゲームが発売になるまでの間、何か読むものが必要なのだ。




■参照リンク
http://www.moviefone.com/
RSSブログ情報:http://news.aol.jp/2017/12/16/harry-potter-chapter-predictive-text-bot/
「簡単な方法さ、本当に。私が君の体の中に入るんだ。私が君の体を使って踊る。君は健康で強壮だ。ちょっとしたダンスを踊ることはできるだろう」
「僕の体調はとてもいい。誰にも負けないくらいだ」私は言った。「だが、君は本当にそんなことができるのか。僕の体の中に入って踊るなんて」
「完璧にできるよ。そして、彼女は君の物になる。そいつは保証するよ。彼女だけではない。どんな女の子でも手に入る」


ドワーフは、木の枝を使って、土の上に何本もの垂直線を描いた。それから、その垂直線の上に水平線を描いて奇妙な図表を描いた。沈黙。私は彼の手の動きを見守った。ドワーフは吸っていた紙巻き煙草の吸い残りを地面に吐き出して、それを足で踏みにじった。
「やる方法はある。もし君が本当に彼女を欲しいのなら」彼は言った。「君は彼女が欲しいんだね?」
「心から」
「彼女を手に入れる方法を聞きたいんだね?」
「お願いする。僕はそれを知りたい」


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