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東浩紀の本はひとつも読んだことが無いが、SNSで発信している言葉を見ると、物凄く頭が悪そうな感じがある。ネトウヨ的だからだけではない。「公開の場でつまらないと言うのが許されるのは、なにか単なる感想を超えた目的があるときだ」というのは、単なる東本人の感想だろう。それを信条と言おうが感想と言おうが、同じことだ。しかも、「許される」とは、いったい誰が許すというのか。他人の感想を禁じたりするような偉い存在がいるのか。
竹熊健太郎は好きだが、わりと東浩紀に好意的なところは、あまりいいとは思わない。





さんがリツイート

なにかをつまらないと思うことと、つまらないと言うことはちがう。公開の場でつまらないと言うのが許されるのは、なにか単なる感想を超えた目的があるときだ。そうでなければ、それは単に「おれの感想きいてくれ」という押しつけになってしまう。

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さんがリツイート

われわれ凡才は、創造力と批判力とくらべたら、批判力のほうが強くて楽だし、創造力のほうが弱くて苦しいに決まってるんだから、悩んでたら批判力が勝って永遠に書けないに決まってる。だから、ひどくてもなんでも、書く時には批判力を引っこめて書くだけ書く 『「大病人」日記』(1993)

「踊るドワーフ」の載った「BEDTIME STORIES」に、ニール・ゲイマンとかいう作家の「トロールの橋」という作品があり、これが「踊るドワーフ」に道具立てや雰囲気が良く似ているので、さては、村上春樹はこれをパクったな、パクったにしても、「踊るドワーフ」の方が出来がいいから、許されるか、と思っていたら、「トロールの橋」の方が、出版されたのが後のようだ。つまり、村上春樹はパクられた方か。パクリではなく、偶然に着想が似たのかもしれない。もともと、魔物との契約というのは「ファウスト」や、あるいはそれ以前から幻想文学の一大テーマなのだから。








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Summary

The story “Troll Bridge” by Neil Gaiman follows moments in Jack’s life from the time he was seven years old to the times he reaches middle-age. Jack, who narrates the story, starts the narrative one summer when he gets lost in a forest nearby his home and meets a troll under a bridge. The troll wants to eat the life out of Jack. The boy first tries to trick the troll by offering his older sister – who is actually younger than him and away from home – then by offering him some volcano rocks. But the troll can smell the lies on Jack. Eventually, the boy convinces the troll not to eat him by saying that he will return when he is older and has accumulated enough experience.

Time goes by, the area where Jack lives changes as a result of industrialisation and the boy is now a fifteen-year-old tee...

結局、ドワーフは正しかった。国中の警官が今は私を探している。私が踊っているのを見た誰かがーーたぶん、あの老人だと思うがーーあのドワーフが私の体の中で踊ったのだと当局に密告したのだろう。警察は私を監視し始め、私を知っている者は皆、聞き取り調査をされた。私のパートナーは、私が一度彼に踊るドワーフのことを話したことを証言した。私の逮捕のための令状も出された。警察は工場を取り囲んだ。ステージ8のあの少女はこっそりとやってきて私に警告した。私は作業場を抜け出して、完成品の象が格納された倉庫に身を潜めた。その象の一体の後ろに隠れ、途中で数名の警官を粉砕して道を開き、私は森の中に紛れ込んだ。
それからひと月近く経つが、私は森から森、山から山へと走り続け、草の実や虫を食べ、川から水を飲んで生きながらえている。だが、あまりにも警官が多すぎる。遅かれ早かれ彼らは私を捕まえるだろう。そうしたら、彼らは私をウィンチに縛り付け、私をばらばらにするだろう。でなくてもそれに近いことをすると私は聞いた。
ドワーフは毎夜私の夢の中に出てきて、自分を私の体の中に入れろと命令する。
「そうすれば、少なくとも、君は逮捕されないし、警察に追われることもなくなるだろう」彼は言う。
「嫌だ。そうすると私は永遠に森の中で踊ることになるだろう」
「その通りだ」ドワーフは言う。「だが、君はその選択をしなければならない唯一の人間なのだ」
彼はくつくつ笑ってそう言ったが、私はその選択はできない。
犬たちの吠える声が聞こえる。彼らはすぐそこまで迫っている。



「踊るドワーフ」完


(訳者注:いろいろと解釈のできそうな作品だが、ドワーフを体の中に入れて踊り続ける、というのは、作家という仕事自体の象徴にも見える。虚構と虚構内の現実、虚構内の夢と虚構内の現実、夢よりも嘘みたいな虚構内の現実という骨組みの多層性が見事なバランスを取って、笑い話でもありほら話でもあり、ホラー小説でもあり象徴小説でもある、という傑作だと思う。)




君の勝ちだ、気力を無くしたような声でドワーフが言った。彼女は君のものだ。私はもう君の体から離れる。そして彼はそうした。
「だが、君は私の最期を見ていない」彼は続けた。「君は何度でも私に勝つことができる。だが、君は一度しか負けることはできない。それが君の最期だ。そして君はすべてを失う。その日はいつか来るだろう。それがどんなにかかろうと私は待っているよ」
「なぜそれが僕でなければならないんだ?」私は叫んだ。「なぜほかの誰かであってはいけないんだ?」
だがドワーフは何も言わなかった。彼は笑っただけだった。その笑い声は、風がそれを吹き去るまで空中に漂った。







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